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スノースキン月餅/冰皮月餅(氷皮月餅)

焼き菓子の月餅を作っていて、スノースキン月餅/冰皮月餅(氷皮月餅)と呼ばれる焼かない月餅を知り、コッタのスヌーピークッキー型やグレーシリコン モールド(フラワー&リーフ)でも作れたので、活用アイデアとしてご紹介します。浮き粉の代わりに小麦粉を使わなければグルテンフリーでヘルシーなお菓子です。
蒸してこねて作る雪のように少し透明感のある①スノータイプの3通りの作り方と、粉を炒って作るマットな質感で更に糖質や脂質の少ないヘルシーな②マットタイプ(南宋雪月という名のようです)の作り方です。タイプ名は私の勝手な命名です。
中秋の名月(十五夜)のお月見のお供え物にスノースキン月餅も加えてみては。

【所要時間目安:30分】

注:レシピの転用・掲載などの二次利用はお断りしております。
また、所要時間に焼成・発酵・生地をねかす・冷やす時間などは含みません。


餡の準備

  • 1

    餡は粒あん、こしあん、白あん、カボチャや紫芋など野菜やフルーツのペーストを煮詰めたり、餡にしやすい硬めのカスタードクリームを作ったり、何でも良いのでお好みで。
    今回はこしあん。水分が多いと完成して冷やしてから出てくることもあるし、包みやすいよう水分を飛ばす。焦げないよう気をつけゴムベラで混ぜながら鍋で火にかけ水分を飛ばすか、耐熱ボウルにあんこをなるべく広げて入れて600w30秒ほど数回レンジにかけては混ぜて水分を飛ばす。

    スノースキン月餅/冰皮月餅(氷皮月餅)
  • 2

    甘さをおさえるためきな粉を混ぜ、型に合わせた分量のあんこ玉を作って乾燥しないようラップして、冷蔵庫で冷やしておく。

    スノースキン月餅/冰皮月餅(氷皮月餅)

①スノータイプ生地:蒸す作り方

  • 1

    ★スノータイプの生地は、粉以外はa:ココナッツミルク又はb:牛乳、練乳、無臭の植物油又は無塩バターのaかbいずれかを入れる。
    ★もち粉は海外の方がきめ細かいようだが、白玉粉はよりなめらかで冷えてもかたくなりにくい。もち粉だけだとベタつくため米粉も入れるので構わない方はもち粉だけでも、お好みの比率に変えてもよい。
    ★雪のような半透明にするため入れるデンプンは点心のエビ蒸し餃子にも使われる浮き粉(小麦粉のデンプンで別名じん粉、貫雪粉。)が一番透明感が出て良いが、コーンスターチ、片栗粉、タピオカ粉などで代用可。ただし片栗粉は時間がたつとかたくなりやすい。
    ★植物油はデンプンの老化を防ぐために入れるが、トレハロースにも同じ効果があり柔らかさを保ってくれるので少し入れてもいい。
    ★スノータイプもマットタイプも打ち粉はもちとり粉、コーンスターチ、片栗粉などでよいが、マットタイプは生地用と同じく乾煎りして冷ましたもち粉が使われていることが多く、スノータイプもこちらを使っても可。

  • 2

    白玉粉を使う場合は、先にココナッツミルクか牛乳等の水分によく溶かしておく。画像は全量入れてるが、初めは白玉粉の粒が湿る程度入れた方が粒をすりつぶしやすい。粒がなくなったら残りの全量入れてよく混ぜる。

    スノースキン月餅/冰皮月餅(氷皮月餅)
  • 3

    aの材料なら全て、bの材料で作る場合は植物油以外の材料をよく混ぜて20~30分程蒸す。固まり始めているのを崩して、bならここで植物油を混ぜてヘラか手でさわれるまで冷めたらよくこねる。あまり冷め過ぎてしまうと固まってこねにくくなるのでビニール手袋をつけてさわれたらよくこねる。数分こねているとまとまってくるので、乾燥しないようラップして数時間冷蔵しておく。成形の前日に作って冷やしておいても。

①スノータイプ生地:鍋での作り方

  • 1

    蒸す場合と同じく白玉粉を使う場合は、先にココナッツミルクか牛乳によく溶かしておく。全ての材料をよく混ぜて鍋に入れ、シリコンヘラで混ぜながら弱火にかける。だんだん固まってひとまとまりになっていくので、さらによくこねながら全体に火が通って薄黄色になるまでよく混ぜ続ける。よく混ぜることでこねたのと同じになっているので粗熱がとれたらラップして冷蔵しておく。

①スノータイプ生地:レンジでの作り方

  • 1

    他の作り方と同じく、白玉粉を使う場合は先にココナッツミルクか牛乳によく溶かしておく。全ての材料をよく混ぜる。
    今回は無漂白のココナッツミルクを使用しているので少しグレーがかっっているが品質に問題ないし、生地を色づけすれば目立たないが、色づけせず白い月餅を作りたい場合はbの材料の方が真っ白な生地になる。

    スノースキン月餅/冰皮月餅(氷皮月餅)
  • 2

    耐熱性ボウルに入れてラップをかけて、加熱具合は作る分量にもよるので様子を見つつ、600w1分かけては部分的に固まり始めるのでよく混ぜるを数回、もっちりまとまってきて水分がなくなるまで繰り返す。

    スノースキン月餅/冰皮月餅(氷皮月餅)
  • 3

    水分がなくならなければ、最後になるべく広げてラップしないでレンジに30秒ほどかけて飛ばす。

    スノースキン月餅/冰皮月餅(氷皮月餅)
  • 4

    あまり冷め過ぎてしまうと固まってこねにくくなるのでヘラかビニール手袋をつけてさわれたら手でよくこねる。

    スノースキン月餅/冰皮月餅(氷皮月餅)
  • 5

    数分こねているとまとまってくるので、乾燥しないようラップして数時間冷蔵しておく。成形の前日に作って冷やしておいても。

    スノースキン月餅/冰皮月餅(氷皮月餅)

月餅専用型の使い方

  • 1

    こちらが月餅の専用型。モールドに金属の回転軸が差し込まれていて、バネとナットとハンドルが取り付けられている。これと別に模様をつけるピースがいくつか附属している。

    スノースキン月餅/冰皮月餅(氷皮月餅)
  • 2

    初めは硬いかもしれないが、回転軸にスプーンの柄を差し込むなどして固定してハンドルを手前に回すとハンドルを外せる。

    スノースキン月餅/冰皮月餅(氷皮月餅)
  • 3

    分解せずとも洗えるが、分解して洗いたければ、硬くてペンチでないと回せないかもしれないが回転軸を固定してナットも手前に回すと外せてこのように分解できる。洗ったら同じようにもとに戻しておく。

    スノースキン月餅/冰皮月餅(氷皮月餅)
  • 4

    モールドの中に模様をつけるピースを入れる。

    スノースキン月餅/冰皮月餅(氷皮月餅)
  • 5

    回転軸の隙間に、このように模様ピースの爪が入る場所があるので入れる。この状態で、

    スノースキン月餅/冰皮月餅(氷皮月餅)
  • 6

    モールドを持ってハンドルを右に回すと爪が左へ動いてロックされる。使用した後模様ピースを取り替える時は、ハンドルを左に回すと爪が右へ動いてロックが外せる。

    スノースキン月餅/冰皮月餅(氷皮月餅)

①スノータイプ:成形

  • 1

    【皮と餡の比率】
    スノースキン月餅は餅皮も美味しいので、餡より皮の方が多いレシピもあるくらいなので、はじめは皮:餡が同量か2:3くらいが包みやすいと思います。特に四角い型は隅まで生地を入れるのが難しいので皮が多めの方が作りやすいと思います。

  • 2

    型に合わせた皮の分量をとってこね、色づけするなら食紅で色づけしてこねる。

    スノースキン月餅/冰皮月餅(氷皮月餅)
  • 3

    麺棒で広げると薄くなりすぎて破れがちなので、手で平らに少し広げる。

    スノースキン月餅/冰皮月餅(氷皮月餅)
  • 4

    あんこ玉を置いて、餡を包んでいく。

    スノースキン月餅/冰皮月餅(氷皮月餅)
  • 5

    生地に打ち粉をして余分を払っておく。この段階ではほぼ大福。

    スノースキン月餅/冰皮月餅(氷皮月餅)
  • 6

    型にも打ち粉をして余分を払っておく。型に月餅を入れる。

    スノースキン月餅/冰皮月餅(氷皮月餅)
  • 7

    四角い型は隅まで生地を入れるのが難しいので型に入れて型の中にそっと生地を広げる。あまり押し込むとくっついて取れなくなるので軽く。
    特に四角い型は皮の比率の多い生地の方が作りやすい。他の形ならグラシンの上に生地を置いてモールドをかぶせて押した方がモールド内の移動が少なく済むのでくっつきにくい。

    スノースキン月餅/冰皮月餅(氷皮月餅)
  • 8

    台紙やグラシン紙等にくっつかないように生地の底に打ち粉をしなおして、台紙やグラシン紙等の上に置いて軽くハンドルを押して模様をつける。潰れてしまうので力を入れ過ぎない。型を持ち上げてハンドルを押して押し出す。くっついていてそれだけでは出なければ、月餅のふちを指でそっと下へ促して出す。

    スノースキン月餅/冰皮月餅(氷皮月餅)
  • 9

    スノースキン月餅は特に冷す前は柔らかいので、出来立てもふわふわで美味しい。手で持つとへこんでしまうので、直接持たずに移動できるよう台紙や広げたグラシン紙の上に出す。
    余分な打ち粉を刷毛で優しく払って密閉容器などに入れ冷蔵保存。生地がとても柔らかいので、刷毛はナイロンやシリコンでなく天然毛が良い。
    50g型用には5Fサイズのグラシン紙がぴったりで、75gと100g型用は10Fサイズがあったので使っているが大き過ぎるので、8~9Fサイズくらいがぴったりかと。

  • 10

    専用型を使うと、こんな幾何学模様や中華風の複雑な模様をつけられて素敵です。

    スノースキン月餅/冰皮月餅(氷皮月餅)
  • 11

    今回はだいぶ薄めの生地にして、中のこしあんの色が透けてより凹凸がくっきりしていますが、中の餡の色によっても表情が変わります。
    色づけしないと今回はグレーがかっった白なので餡が透けてグレーの翡翠のように。色づけも紫や、

    スノースキン月餅/冰皮月餅(氷皮月餅)
  • 12

    こんなカラフルな色、淡いパステルカラーにしても可愛いです。

    スノースキン月餅/冰皮月餅(氷皮月餅)
  • 13

    グレーシリコン モールド(フラワー&リーフ)の容量はもみじが約33ml、葉だけ大きめで約53ml、他は約43~46mlなので、紅葉が25~35g他は45~60gくらいの月餅にぴったり。こちらを使って成形する場合は使う型に打ち粉をふりいれる。

    スノースキン月餅/冰皮月餅(氷皮月餅)
  • 14

    側面にも刷毛で打ち粉をよくつけて、余分は振り落とす。

    スノースキン月餅/冰皮月餅(氷皮月餅)
  • 15

    中で生地がのびるとくっついてしまうのでそっと押しいれる。シリコン型ならこのままラップをかけて冷蔵できるので、数時間冷やして生地がしっかりしてから取り出せる。

    スノースキン月餅/冰皮月餅(氷皮月餅)
  • 16

    月餅が冷えたら、逆さまにしたシリコン型をひっぱって伸ばしたりしながら取り出す。

    スノースキン月餅/冰皮月餅(氷皮月餅)
  • 17

    シリコン型なら、サイズがあっていて形が複雑すぎなければ、どれでも月餅型に使えます。

    スノースキン月餅/冰皮月餅(氷皮月餅)

②マットタイプ

  • 1

    ★もち粉はミルで粉末にした白玉粉を使っても良いが、家庭で既製品ほどきめ細かな粉末にはできないのでもち粉推奨。
    ★米粉も上新粉でもよいが米粉の方がきめ細かいので米粉推奨。
    ★炒った粉をシロップや水の水分と植物油の油分だけでまとめるので、粘度のある水飴を使った方がまとまりやすいかもしれませんが、シロップは既存のシロップや砂糖と水を沸騰させたもの、水飴を水と温め溶かしたものなどお好みで。
    既存のシロップならシロップ15gと水40g程。砂糖なら23gと水55g程を溶かして沸騰させ冷ましたものを。水飴なら6gを水36gと混ぜ温めて溶かす。まとめるのに水分が足りなければ、多すぎると後で出てくるので少しずつ追加。

  • 2

    加熱はもち粉と米粉をフライパンで乾煎りするだけの珍しい作り方。焦げないように弱火にかけ、ゴムベラで絶えず混ぜ続ける。

    スノースキン月餅/冰皮月餅(氷皮月餅)
  • 3

    10分ほどで、このような薄い黄色になり、香ばしい香りがしてくるので、そこまで乾煎りして冷ましておく。

    スノースキン月餅/冰皮月餅(氷皮月餅)
  • 4

    粉が冷めたら他の材料を加えて混ぜる。

    スノースキン月餅/冰皮月餅(氷皮月餅)
  • 5

    なめらかになるまでこねて、乾燥しないようラップで包み、20~30分以上常温で寝かせておく。

    スノースキン月餅/冰皮月餅(氷皮月餅)

②マットタイプ:成形

  • 1

    型に合わせた皮の分量をとってこね、色づけするなら食紅で色づけしてこねる。

    スノースキン月餅/冰皮月餅(氷皮月餅)
  • 2

    手で平らに広げてあんこ玉をおく。

    スノースキン月餅/冰皮月餅(氷皮月餅)
  • 3

    指の間にはさんで少しずつ生地を伸ばしながら包んでいく。

    スノースキン月餅/冰皮月餅(氷皮月餅)
  • 4

    ひび割れができやすい生地で、初めはひび割れができていても丸めているうちになくなっていく。

    スノースキン月餅/冰皮月餅(氷皮月餅)
  • 5

    乾燥のせいなどであまりにもひび割れがひどいなら生地を色づけしてこねる時に少し水を足す。でも水分量が多過ぎると成形して冷やしてから水分が出てきてしまうので入れ過ぎない。

  • 6

    月餅にも型にも打ち粉をして余分を払い、型に月餅を入れグラシン紙等に置いて軽く押し、型を持ち上げて押し出す。密閉容器などに入れ冷蔵保存する。

  • 7

    マットな生地なので、発色が綺麗。何色かの生地をあわせてマーブルにしたり、模様ピースの模様にあわせて別々の色生地をおいて模様を出したりもできます。スノータイプより生地と生地がくっつきにくいので混ぜてしまうマーブルは問題ないが、模様ピースにおいた生地と月餅の生地がくっつきにくいので模様を出すのは少し難しいです。

    スノースキン月餅/冰皮月餅(氷皮月餅)
  • 8

    スヌーピークッキー型が50gサイズにぴったりなので、なるべく四角い形にしてから型にも生地にも打ち粉をして入れて、ひび割れやすいので少し難しいが優しく押さえて隅まで入れる。

    スノースキン月餅/冰皮月餅(氷皮月餅)
  • 9

    クッキー型の模様部分でしっかりめに押さえて模様をつけ、型を持ち上げて模様部分で優しく押し出す。

    スノースキン月餅/冰皮月餅(氷皮月餅)
  • 10

    余分な打ち粉を刷毛で優しく払って完成。
    マットタイプは糖分も油分も少なめでヘルシーなお菓子。粉をまとめただけの生地なので、多少粉っぽさがあるが1日おくとなじんで落ち着いてくる。柔らかい食感の落雁のような味です。

    スノースキン月餅/冰皮月餅(氷皮月餅)
  • 11

    スヌーピークッキー型はスノースキンタイプで作ってもとても可愛いです。

    スノースキン月餅/冰皮月餅(氷皮月餅)
公開日:2023/9/27 最終更新日:2023/10/18

このレシピの材料

数量:①スノータイプ50g型用で11~12個分②マットタイプ50g型用6個分

  • ②マットタイプ

  • もち粉 … 30g
  • 米粉 … 30g
  • 水飴やシロップ … 15g(詳しくは作り方)
  • 水 … 40(詳しくは作り方)
  • 無臭の植物油 … 8g

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