成功する基本のお菓子
第5回目は、紅茶やコーヒーとも相性が良く、
朝食にもぴったりな「アメリカンスコーン」です。
「膨らまない」「ザクザクとした食感が出ない」
などの失敗に陥りがちですよね。失敗の原因を知って綺麗に膨らんだ絶品スコーンを焼きましょう!
ザクザクとした食感が
出ない原因
- ・レシピに生クリームやヨーグルトが
入っている - ・生地を捏ねすぎている
- ・粉類とバターを混ぜ過ぎた
膨らまない原因
- ・オーブンの温度が低すぎた
- ・バターがしっかり冷えていなかった
- ・小麦粉とベーキングパウダーを
しっかり混ぜていない
日持ち期間:常温で3日
材料(約8㎝の3角形6個分)
下準備
1.バターを1センチ角に切り、冷蔵庫で冷やす。
焼いたときにバターが溶けて空間になり、層が出来る。
【 失敗の原因はここ! 】
焼く前にバターが溶けると層が出来ず、サクッとした食感にならない。2.薄力粉、準強力粉、ベーキングパウダーを一緒にふるう。
ダマや、不純物を取り除き、粉に空気を含ませるために必須。
【 失敗の原因はここ! 】
粉類はふるって粒子を均一にしないと、生地が混ざりづらく膨らまない原因になる。3.オーブンを190℃に予熱する。
予熱設定したらすぐに焼かずに、5分位経過してから入れることで、 庫内の温度が均等になり、扉を開けても温度が下がりづらくなる。
【 失敗の原因はここ! 】
予熱が不十分だと、生地が膨らまない。4.天板にクッキングシートを敷いておく。
作り方
- 1 -
ボールにふるった粉類、グラニュー糖、塩を入れて3回くらい泡だて器で混ぜる。
- ・軽く空気を含ませる要領で大きく混ぜる。
-2-
冷蔵庫から出したバターを入れ、スケッパーで切るように混ぜ、粉類と合わせる。
- ・バターの粒が残っている状態で良い。
- ・捏ねないよう、常に切るように混ぜ合わせてさらさらにする。
【 失敗の原因はここ! 】
バターが冷えていないと、粉類と捏ねた状態になり、生地の層が出来ずにサクッとした食感にならない。
- 3 -
真ん中にくぼみをつくり、牛乳を入れ全体をざっくり混ぜる。
- ・練らないように気を付ける。
【 失敗の原因はここ! 】
練ってしまうと、小麦粉からグルテンが出てしまい、硬い食感になってしまう。- 4 -
軽くまとめて台の上に出し、粗刻みしたチョコレートを加える。
スケッパーで2つに折りたたみ、軽く伸ばす。
90度角度を変えて、2つに折りたたむ作業を3回繰り返す。
- ・バターが溶けるので、手でべたべた触らないよ
うにする。
- 5 -
約2㎝の厚さになるように丸く成形し、6等分にナイフでカットする。
- ・カットした断面を触ると膨らみが悪くなるので、触らないようにする。
- 6 -
天板に並べ190℃のオーブンで25分焼く。
- ・スケッパーなどを使用し、断面を触らないように気を付けてのせる。
【 失敗の原因はここ! 】
オーブン庫内が設定温度に達していないと、うまく生地が膨らまないので、必ず温度が上がった状態で焼く。
簡単アレンジ
ベーコン・枝豆・チーズのスコーン
<分量>
薄力粉 150g
準強力粉 50g
ベーキングパウダー 10g
塩 3g
無塩バター 50g
牛乳 100ml
グラニュー糖 10g
枝豆 50g
ベーコン 30g
シュレッドチーズ 30g
作り方は同じで具材が変わる食事系のスコーン。 焼く前に表面にチーズ(分量外)をのせて焼く。
筆者紹介
石川さくら
地元の洋菓子店、イタリア料理店を経て東京へ。
京都に本店を持つイタリアンなどで勤務した後、和食や洋菓子などのメニュー開発、
レシピ提供等を手掛ける。
現在、大阪市内のレストランに勤務する傍ら、簡単に作れるカジュアルな料理と
お菓子の教室「mamma kitchen」を主宰。