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vol.13 マドレーヌ

"失敗"から学ぶ、成功する基本のお菓子

第13回目は真ん中がぷっくりと膨れた「マドレーヌ」。
外側がカリっと香ばしく、中はしっとりした焼きたてマドレーヌは、手作りの美味しさが最も伝わるお菓子といえるでしょう。
「膨らみが悪い」「表面がまだら、はがれる」という失敗がないよう、いくつかのポイントをマスターしましょう。

※マドレーヌのレシピにはいろいろな配合や製法があり、中心が膨れる(おへそができる)=成功 ということではありませんが、今回のレシピでは、中心におへそができる軽い食感のマドレーヌを目指します。

マドレーヌのよくある失敗

膨らみが悪い

・生地の混ぜ過ぎ
・生地を休ませていないか、休ませる時間が短い
・オーブンの温度が低い

表面がまだら、はがれる

・型にバターを塗っていない
・型に塗るバターの塗り残し
・型に塗るバターが多い
・型に強力粉をまぶしていない

失敗しないマドレーヌの作り方

所要時間…焼き上がりまでは2時間(途中生地を休ませる1時間含む)

保存…保存容器やOPP袋に入れて、常温で4、5日程度保存可能。
冷凍保存…1個ずつラップで包み2週間程度保存可能。常温で解凍。

材料

12個分

・全卵 60g(約1個)
微粒子グラニュー糖 60g
はちみつ 10g
・レモンの皮 1/4個分
・牛乳 20g ※低脂肪はNG
薄力粉 70g
ベーキングパウダー 2g
無塩バター 70g

無塩バター(型用) 適量
強力粉(型用) 適量

道具

ボール
ゼスター
泡だて器
ゴムベラ
刷毛
・マドレーヌシェル型

マドレーヌ型について
TC Black マドレーヌシェル6P
上記の基本材料で12個作れます。

ティファニー マドレーヌ型(12個取)
上記の基本材料で作ると少し生地が余ります。

下準備

・レモン皮をすりおろす

黄色い表皮だけをすりおろす、白いワタを入れると苦くなるので注意。

・薄力粉とベーキングパウダーは合わせてふるう

ダマや不純物を取り除くために必ず行う。

【失敗の原因】

生地中に粉のダマが残ってしまうと、焼きあがってもそのまま残り、その部分が固くなる。

・無塩バターは湯せんで溶かし、温かく保つ

無塩バターは湯せんもしくはレンジで溶かす。

【失敗の原因】

バターの温度が低いと生地が均等に混ざらない。使用時のバターは温かくさらさらした液状、もったりした状態はNG。

・型にバターを塗り、強力粉をまぶす

柔らかくしたバターを刷毛で型にまんべんなく塗り、冷蔵庫で冷やす。使用直前に冷蔵庫から出し、塗り残しがあれば再度刷毛で塗る。茶こしなどを使用して型全体に強力粉をふり、余分な粉は型をひっくり返してはたく。
※バターのみでOKな型、バター、強力粉とも不要な型など、素材により異なる

下記マドレーヌ型はバターのみでOK
TC Black マドレーヌシェル6P
ティファニー マドレーヌ型(12個取)

写真はバター、強力粉不要のシリコン型で焼いた場合。

【失敗の原因】

バターの塗り残しがあると、焼きあがったあとに型から外れない。バターを塗り終わったあとは冷蔵庫に入れておく。室温に置いたままでは塗ったバターが溶けだして底にたまるなど、塗り残しができる。夏場は特に注意。逆にバターの塗り過ぎは表面がまだらになることも。
粒子の粗い強力粉をまぶすと型全体にまんべんなく薄くつく。粉がつきすぎると、焼き上がりの表面が白く粉をふいたようになるので素早く行う。

写真は型に生地がひっついてしまった、表面がまだらになってしまったNG例。


・オーブンは190℃に予熱する

天板も一緒に予熱しておくとよい。

【失敗の原因】

オーブンの温度が低いと膨らみが悪く、中心におへそができない。予熱はしっかりする。

作り方

1.ボールに全卵を入れて泡だて器でほぐす

卵黄と卵白が混ざりあうように、泡だて器をぐるぐると円を描くように混ぜる。

2.グラニュー糖を加えて混ぜる

グラニュー糖は一度に加えて、ぐるぐると円を描くように混ぜる。

【失敗の原因】

泡立てる必要はない。泡立てて大きな気泡ができると焼きあがったマドレーヌがパサパサしてしっとり仕上がらない。
それぞれの工程で材料が混ざりあえばよい。

3.はちみつを加えて混ぜる

4.レモン皮と牛乳を加えて混ぜる

5.ふるった粉類を加えて泡だて器で混ぜる

ふるった薄力粉とベーキングパウダーを一度に加え、泡だて器でぐるぐると円を描くように混ぜる。粉気がなくなればOK。

【失敗の原因】

混ぜ過ぎると膨らみが悪く、目のつまった生地になる。粉気がなくなればOK。必要以上に混ぜ続けないこと。

6.溶かしバターを加えて、混ぜる

さらさらとした温かい液状のバターを一度に加える。泡だて器でぐるぐる円を描くように混ぜる。最初はバターが上面に浮いているが、全体にバターが混ざり、生地につやがでればOK。ここでも必要以上に混ぜ続けないこと。

【失敗の原因】

バターの温度が低いと生地が均等に混ざらない。使用時のバターは温かくさらさらした液状、もったりした状態はNG。

7.生地を休ませる

ゴムベラでボールの周りについた生地をまとめ、ラップをして30分~1時間程度冷蔵庫で休ませる。
休ませた後は上面に、プクプクと気泡がでている。

【失敗の原因】

生地を休ませ、混ぜた生地のグルテンが弱まることで膨らみがよくなる。また生地がしまる(固まる)ことで型に生地を入れる際に作業効率がよい。

8.型に生地を均等に入れる

休ませた生地をゴムベラで混ぜ、全体の固さを均一にする。スプーンで型に入れる。(絞り袋を入れて絞ると作業効率がよい)

【失敗の原因】

生地は膨らむので、型の8分目程度まで入れる。入れ過ぎると溢れてしまうので注意。

9.190℃のオーブンで12分~15分焼く

焼成時間は目安。型の素材や大きさよって異なる。網がある場合は網の上で焼くと火通りがよい。なければ予熱した天板の上に型をのせて上面にしっかりと焼き色がつくまで焼く。

【失敗の原因】

オーブンの温度が低いと膨らみが悪く、中心におへそができない。予熱を190℃に設定し、予熱完了の合図のあと10分程度稼働させておくとよい。

10.焼きあがったら、網の上にひっくりかえし冷ます

焼きあがったらすぐに型から外す。台の上に叩きつけるとすぐに外れるので、網の上に取り出して冷ます。

【失敗の原因】

すぐに生地が外れない場合はバターの塗り残しがあった、もしくは強力粉をまぶしてなかったなどの原因が考えられる。

焼きたてが最高に美味しいマドレーヌ。網に出し、粗熱がとれた頃(オーブンから出して20分後くらい)が一番の食べ頃です。外がサクサクカリカリ、中はふっくらしっとり。
すぐに食べない場合は、保存容器に入れるか、OPP袋などに包んで保存。翌日以降は全体的にしっとりしたマドレーヌになり、焼きたてとは違った味わいになります。常温で4,5日程度保存可能。

簡単アレンジ

基本のマドレーヌのアレンジをご紹介します。

コーティングチョコでデコレーション

<材料>
コーティング用チョコ
コーティング用チョコ(ホワイト)
ピスタチオ
カカオニブ

焼きあがったマドレーヌが冷めたら、溶かしたコーティング用チョコをつけて、ピスタチオ、カカオニブで飾る。

チョコマドレーヌ

<材料>
・全卵 60g(約1個)
微粒子グラニュー糖 60g
はちみつ 10g
・牛乳 20g 低脂肪はNG
薄力粉 70g
ココアパウダー 10g
ベーキングパウダー 2g
無塩バター 70g
クーベルチュールチョコレート 25g
無塩バター(型用) 適量
強力粉(型用) 適量

1.基本のマドレーヌ同様に作る。(レモン皮は不要)
2.準備で薄力粉、ココアパウダー、ベーキングパウダーはあわせてふるう。
3.基本の作り方の工程6(溶かしバターを加えて、混ぜる)のあと、粗く刻んだクーベルチュールチョコレートを加えて混ぜる。

筆者紹介

sweetribbon

隈部美千代

東京・門前仲町にて、2006年7月より「贈るお菓子」をテーマとしたお菓子教室Sweet Ribbon主宰。お菓子作りを通して、手作りの楽しさや贈る喜び、優しい豊かな気持ちを伝えています。

Sweet Ribbonホームページ http://michiyokumabe.com/

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