vol.18 サブレ・ポッシュ
"失敗"から学ぶ、成功する基本のお菓子
第18回目は、「サブレ・ポッシュ(絞り出しクッキー)」。
生地を伸ばして冷やしたり、成型して冷凍したりすることなく、完成までの時間が短いことが魅力のひとつ。
絞り方でその表情がかわり、チョコ掛けやサンドなどいろいろなアレンジを楽しむこともできます。
「薄っぺらい」「模様がでない、形が崩れる」という失敗がないよう、いくつかのポイントをマスターしましょう。
vol.18 サブレ・ポッシュ
"失敗"から学ぶ、成功する基本のお菓子
第18回目は、「サブレ・ポッシュ(絞り出しクッキー)」。
生地を伸ばして冷やしたり、成型して冷凍したりすることなく、完成までの時間が短いことが魅力のひとつ。
絞り方でその表情がかわり、チョコ掛けやサンドなどいろいろなアレンジを楽しむこともできます。
「薄っぺらい」「模様がでない、形が崩れる」という失敗がないよう、いくつかのポイントをマスターしましょう。
薄っぺらい
・絞りのテクニック不足模様がでない、形が崩れる
・生地中のバターが溶け出た・バターは室温におき、柔らかくする
触って指がすっと入るくらいの柔らかさにする。冬場は室温が低く、なかなか柔らかくならない場合にはラップに包んでレンジで加熱するとよい。ただし加熱しすぎて溶けないように注意。(5秒おきに触って確認する)【失敗の原因】
バターが固いままだと、他の材料と混ざりきらないバターの粒が残ってしまい、均一な焼き上がりにならない。・粉砂糖はふるう
ダマや不純物を取り除くために必ず行う。・アーモンドパウダーと薄力粉は合わせてふるう
アーモンドパウダーと薄力粉は網に通す前に予めスプーンなどで混ぜるておくとふるいやすい。【失敗の原因】
生地中に砂糖や粉のダマが残ってしまうと、なめらかな生地にならないため、均一な焼き上がりにならない。網に残った材料も指で押さえてすべてふるう。網に残してしまうとグラム数が変わってしまうので注意。・卵白は室温に戻す
【失敗の原因】
卵白が冷たいとバターと馴染まず、混ざり合わない。(乳化しない。)・オーブンは170℃に予熱する
1.ボウルにバターと塩を入れてハンドミキサーで混ぜる
ハンドミキサー(低速)で混ぜる。2.純粉糖を2回に分けて加え、混ぜる
ハンドミキサー(低速)で混ぜる。途中ボウルの側面に飛び散った粉砂糖をゴムベラでおとして更に混ぜる。【失敗の原因】
夏場、バターが溶けてしまうと油がにじみ、バターに空気が入らず、出来上がりのサブレが固くなる場合がある。バターが空気を含んでふわふわした状態がよい。3.卵白を少しずつ加えて、泡だて器で混ぜる
フォークで卵白のコシを切り、2のボウルに3~4回に分けて加え、ハンドミキサー(低速)で混ぜる。油(バター)と水(卵白)なので混ざりにくい。【失敗の原因】
卵白を一度に入れてしまうと分離した状態のままで、なかなかクリーム状にはならない。また卵白が冷たくても混ざりあわない。(乳化しない。)4.ふるったアーモンドパウダーと薄力粉を2回にわけて加え、ゴムベラで混ぜる
2回目は、1回目の粉が混ざりきる前に入れる。【失敗の原因】
材料が混ざりあうようにしっかりと混ぜる。粉気が残っていると均一な焼き上がりにならない。焼きムラができる。5.口金を入れた絞り袋に生地を入れる
カップなどに絞り袋の口を開いておくと生地が入れやすい。レシピ量の半量ずつ絞り袋に入れると絞りやすい。生地を入れたあと、ドレッジなどで押して生地をまとめる。6.正しく絞り袋を持つ
生地が入っている上部を利き手の親指と人差し指で持つ。片方の手は後ろから口金を固定させるように持つ。【NG1】
利き手の小指で持っている。【NG2】
利き手でない方の手が前になっている。【NG3】
利き手でない方の手が絞り袋を持っている。7.好みの形に生地を絞る
1段目を絞ったあと、2段目は生地と生地の間に絞る。3段目も同様に。写真のように絞ると、火通りがよい。基本の絞り方
絞り出す天板と口金の距離に注意。天板から1cm程度離れた上から絞り袋を垂直に立てて絞る。【失敗例A】
天板と口金の距離が近い。【失敗例B】
バターが溶けてしまった。焼き上がりの比較
左から失敗例A、成功、失敗例B。8.170℃のオーブンで15分~18分焼く
天板にのせて焼く。【失敗の原因】
焼成時間が短いので焦げないように注意する。サブレ・ポッシュのアレンジをご紹介します。
隈部美千代
東京・門前仲町にて、2006年7月より「贈るお菓子」をテーマとしたお菓子教室Sweet Ribbon主宰。お菓子作りを通して、手作りの楽しさや贈る喜び、優しい豊かな気持ちを伝えています。「サブレ・ポッシュ(絞り出しクッキー)」失敗から学ぶ!成功するお菓子レシピ
© 2006 cotta Co., Ltd.