5,900円以上ご購入で送料無料! - 3/29(金)16:00まで

vol.19 ババロワ

"失敗"から学ぶ、成功する基本のお菓子

第19回目は、「ババロワ」。
手軽な材料(卵、牛乳、生クリーム)で作れるババロワは、ご家庭でも簡単に作れるひんやりデザートのひとつ。
プリン型で作ったり、グラスに注いでトッピングしたり、ホーローのスクエア型で大きく固めたりとアレンジも自由自在。
「ダマができる」「固まらない、形が崩れる」という失敗がないよう、いくつかのポイントをマスターしましょう。

ババロワのよくある失敗

ダマができる

・卵の加熱しすぎ
・ゼラチンの量が多い
・ゼラチンを入れた時の混ぜ不足(ゼラチンのダマができる)
・生地をこしていない
・工程途中の生地の冷やしすぎ

固まらない、形が崩れる

・冷やす時間が不足
・ゼラチンの量が不足
・ゼラチンを入れた時の混ぜ不足(ゼラチンが溶けていない)
・取り出す時に温めすぎ

失敗しないババロワの作り方

所要時間…60分(別途冷やす時間3時間)

保存…冷蔵庫で2日程度

材料

プリン型4個分

・牛乳 100g *低脂肪は不可
・卵黄 35g(2個分)
細目グラニュー糖 25g
バニラビーンズペースト 少々
粉ゼラチン 3g
生クリーム(42%~47%) 100g

作り方

1.鍋に牛乳を入れて沸騰直前まで温める

牛乳の周りがふつふつしてきたら火を止める。

2.ボウルに卵黄とグラニュー糖を入れて泡だて器で混ぜる

卵黄にグラニュー糖を加えたらすぐに混ぜること。

【失敗の原因】

卵黄にグラニュー糖を加えて放置しておくと、卵黄に含まれる水分がグラニュー糖に吸われてカチカチに固まり、ダマになってしまうので注意。グラニュー糖を加えたらすぐに混ぜること。

3.温めた牛乳を2のボウルに加えて泡だて器で混ぜる

4.3を鍋に戻し、弱火にしてとろみがつくまで加熱する

たえずゴムベラで混ぜながら火を通す。

泡が消える

とろみがつく

鍋底がみえる

固まりかけ

すぐに火からおろす

【失敗の原因】

加熱しすぎるとスクランブルエッグのようになってしまい、ダマ(卵のかたまり)ができてしまう。
ごく弱火で、ゴムベラで混ぜながらゆっくりと火を通す。たえず混ぜて、生地の温度を均一にしながら温めること。
ダマができてしまった場合は、ブレンダーなどでかき混ぜるとなめらかになる。

写真は加熱しすぎてダマができてしまった状態。

5.ゼラチンを加えて泡だて器で混ぜる

粉ゼラチンを加えたらすぐに泡だて器で混ぜる。
*ふやかす必要がないゼラチンパウダー使用

【失敗の原因】

粉ゼラチンを加えて放置しておくと、ダマになり、口当たりがなめらかに仕上がらないだけでなく、固まらない原因にもなる。
また、温かいうちに加えないとゼラチンが溶けずに残り、同様にダマや固まらない原因となる。

6.こして、氷水で冷やす

なめらかな口当たりにするためにこし、カスタードクリームのような固さになるまで冷やす。

OK

なめらかなカスタードクリームのような状態

NG

冷やしすぎて固まってしまった状態

【失敗の原因】

冷やしすぎると完全に固まってしまい、ダマの原因になる。
カスタードクリームのように、ツヤがあって少しプリっとした状態がベスト。
固まり過ぎてしまった場合は、ほんの少し湯煎につけるなどして溶かして混ぜるとよい。その時、溶かしすぎた場合には再度氷水で冷やす。

7.生クリームを泡立てる

別のボウルに生クリームを入れて、氷水につけながらハンドミキサーでトロっと線が付く程度まで泡立てる。

8.泡立てた生クリームを6のボウルに加えて混ぜる

ホイップした生クリームをゼラチン入り卵黄液に加えて、ゴムベラで全体をまんべんなく混ぜる。

【失敗の原因】

生クリームの泡立てが足りないと、空気量が少ないため、出来上がったババロワがふんわりとした食感にならない。
逆に泡立てすぎてボソボソした状態の生クリームを加えた場合は、卵黄生地になかなか混ざらず、結果混ぜ過ぎてしまい泡が消えてふんわり食感にならない。
なめらかで口当たりよく、ふんわりとした食感が目標。

9.型に入れて、冷蔵庫で3時間以上冷やし固める

スプーンなどで型に入れる。手のひらの上で2、3回トントンとして平らにし、冷蔵庫で3時間以上冷やし固める。

10.型をひっくり返してお皿に盛り付ける

40℃程度(お風呂の湯程度)のお湯にババロワの入った型を5~10秒つけて側面を溶かし、1か所にナイフを入れてお皿にひっくり返す。

【失敗の原因】

お湯の温度が高すぎると周りのババロワが溶けすぎて、お皿にもりつけた時に形が崩れる。5~10秒つけて周りが溶けなかったら再度つける。
高温のお湯や長時間つけるのはNG。

11.完成

簡単アレンジ

ババロワのアレンジをご紹介します。

グラススイーツ
<トロピカルフルーツトッピング>

<トロピカルフルーツソースの材料>
・パイナップル 50g
・マンゴー 50g
・キウイ 1/2個
・オレンジジュース 30g
コアントロー 5g

<トロピカルフルーツソースの作り方>
1.フルーツはそれぞれ1cm角にカットしてボウルに入れる。
2.オレンジジュース、コアントローを加えてスプーンなどで混ぜて冷蔵庫で冷やす。

<ババロワの材料>
・牛乳 100g *低脂肪は不可
・卵黄 35g(2個分)
細目グラニュー糖 25g
バニラビーンズペースト 少々
粉ゼラチン 2g
生クリーム(42%~47%) 100g
コアントロー 10g なくても可

<容器>
ロングパラダイス
4個分の材料です。

基本配合と同様。グラスや容器に入れて作る場合は、ゼラチン量を減らしてもOK。
お好みでコアントローで風味付けを。
*コアントローは手順7で生クリームと一緒に泡立てます。

1.基本の作り方を参照にしてババロワを作る。コアントローは手順7で生クリームと一緒に泡立てる。
2.グラス(容器)に入れて、冷蔵庫で3時間以上冷やし固める。
3.上面にトロピカルフルーツソースをのせて仕上げる。

スコップケーキ風
<ベリーソースをトッピング>

<ベリーソースの材料>
ミックスベリー 150g
グラニュー糖 30g
キルシュ 10g

<ベリーソースの作り方>
1.ミックスベリー(冷凍のまま)とグラニュー糖を耐熱容器に入れてレンジで加熱する。(600W2分)
2.レンジから取り出しスプーンなどで混ぜ、さらにレンジで加熱する(600W2分)。
3.レンジから取り出しスプーンなどで混ぜ、さらにレンジで加熱する(600W2分)。
*レンジは合計で6分
3.氷水につけ、あら熱がとれたらキルシュを加えて冷蔵庫で冷やす。

<ババロワの材料>
・牛乳 100g *低脂肪は不可
・卵黄 35g(2個分)
細目グラニュー糖 25g
バニラビーンズペースト 少々
粉ゼラチン 2g
生クリーム(42%~47%) 100g
キルシュ 10g なくても可

<容器>
野田琺瑯

基本配合と同様。グラスや容器に入れて作る場合は、ゼラチン量を減らしてもOK。キルシュで風味付け。
*キルシュは手順7で生クリームと一緒に泡立てます。

1.基本の作り方を参照にしてババロワを作る。キルシュは手順7で生クリームと一緒に泡立てる。
2.容器に入れて冷蔵庫で3時間以上冷やし固める。
3.上面にベリーソースをのせて仕上げる。

抹茶のババロワ

<トッピングの材料>
生クリーム 100g
グラニュー糖 30g
抹茶パウダー 3g
・あずき(大納言) 適量

<トッピングの作り方>
1.抹茶はふるい、グラニュー糖と合わせる。
2.ボウルに1と生クリームを入れてハンドミキサーに線が描ける程度に泡立てる。

<抹茶のババロワの材料>
・牛乳 100g *低脂肪は不可
・卵黄 35g(2個分)
細目グラニュー糖 25g
抹茶パウダー 5g
粉ゼラチン 2g
生クリーム(42%~47%) 100g

基本配合と同様。グラスや容器に入れて作る場合は、ゼラチン量を減らしてもOK。
*抹茶はふるってグラニュー糖と合わせて使います。

1.基本の作り方を参考にしてババロワを作る。抹茶はふるって手順2でグラニー糖と混ぜてから卵黄に加えて混ぜる。
2.グラス(容器)に入れて冷蔵庫で3時間以上冷やし固める。
3.上面にトッピングの抹茶クリームを絞り、あずき(大納言)をのせる。

筆者紹介

sweetribbon

隈部美千代

東京・門前仲町にて、2006年7月より「贈るお菓子」をテーマとしたお菓子教室Sweet Ribbon主宰。お菓子作りを通して、手作りの楽しさや贈る喜び、優しい豊かな気持ちを伝えています。

Sweet Ribbonホームページ http://michiyokumabe.com/

おすすめ PICK UP!

「ババロワ」失敗から学ぶ!成功するお菓子レシピ