成功する基本のお菓子
「パウンドケーキ」です。バターの風味が良く人気が高いですが
「膨らまない」「生焼けになる」
という失敗も多いですよね。失敗の原因と作り方のコツを学び、
絶品パウンドケーキを作りましょう!
膨らまない原因
- ・卵が冷たかった
- ・小麦粉をふるっていない
- ・オーブンの温度が低い
- ・焼き時間が短い
- ・バターがしっかりホイップ出来て
いない
生焼けの原因
- ・オーブンの温度が低い
- ・焼き時間が短い
- ・生地が分離してしまった
- ・混ぜが足りず、卵とバター生地が
十分に乳化していない - ・小麦粉を入れてから混ぜすぎた
日持ち期間:常温で1週間
18×8㎝のパウンド型1台分
- ・無塩バター 100g
- ・細目グラニュー糖 90g
- ・全卵 85g
- ・薄力粉(スーパーバイオレット) 100g
下準備
1.バターを室温に戻しておく。
冷蔵庫から出したてのバターは固く、ほかの材料と混ざらないため室温に戻しておく。
(指で押して抵抗なくへこむくらい)
【 失敗の原因はここ! 】
バターをクリーム状にするときに固いと空気を含むことが出来ない為、膨らみが悪くなる。2.粉をふるう。
ダマや、不純物を取り除き、粉に空気を含ませるために必須。
【 失敗の原因はここ! 】
粉類をふるわないと生地と均一に混ざりにくく、ダマが出来たり硬い食感の生地になる。3.オーブンを180℃に予熱する。
予熱設定したらすぐに焼かずに、5分くらい経過してから入れることで、庫内の温度が均等になり、扉を開けても温度が下がりづらくなる。
【 失敗の原因はここ! 】
予熱が不十分だと生地が膨らまず、生焼けになる。4.全卵を常温に戻し、ほぐしておく。
白身のこしを切るように混ぜ、サラサラにしておく。
【 失敗の原因はここ! 】
バターに全卵を加えるときに、卵が冷たいままだと分離してしまう。作り方
- 1 -
ボールにバターを入れ、ゴムべらでクリーム状になるまで混ぜる。グラニュー糖を加えよくなじませる。
- ・ボールにゴムべらを押し付けるように混ぜる。
- ・均一に混ざるようにする。
(ざらつきは多少残っても良い。)
-2-
ハンドミキサーの中速で5分~6分泡立てる。(途中でまわりの生地を集めながら混ぜる)
- ・白っぽいクリーム状になり、ふわふわになるまで泡立てる。
- ・時間はタイマーで正確に計る。
- 3 -
卵を4回に分けて加える。その都度ハンドミキサーで3分ずつ泡立てる。
- ・よくほぐした卵を少しずつ加えてしっかりと混ぜる。
- ・バターのかさが2倍になり、つやが出るまで混ぜる。
【 失敗の原因はここ! 】
卵を1度に加えたり、混ぜ方が足りないと分離して、膨らまない原因となるので注意する。- 4 -
ふるっておいた薄力粉を一度に加え、ゴムべらで切るように混ぜ、粉気がなくなったらつやのある滑らかな生地になるまで混ぜる。
- ・粉気がなくなってからは、底から生地をゴムべらですくい、手を返すように落とし混ぜる。
【 失敗の原因はここ! 】
混ぜが足りないと粉気が残るが、練って混ぜ過ぎるとグルテンが出て固い食感の原因になる。
- 5 -
パウンド型に生地を入れ表面をならし、数回打ち付けて余分な空気を抜く。
中央をへこませるように、表面をならし両端を高くする。
- ・20センチくらいの高さから落とす作業を3回は繰り返す。
- ・生地の重みで両端の敷紙が沈まないように紙を
引っ張る。
- 6 -
天板に生地を入れたパウンド型を置き、表面全体に水を霧吹きして、170℃のオーブンで40~50分焼く。
焼きあがったら20センチの高さから落とし、焼き縮みを防ぐ。
- ・霧吹きをすることにより、生地表面の乾燥を防ぎ、ふっくらと焼きあがる。
- ・砂糖ぶしという白い斑点を出来にくくする。
- ・粗熱が取れたら型から外し、ケーキクーラーに
のせて冷ます。
【 失敗の原因はここ! 】
表面の膨らみと焼き色を目安に、竹串を刺し生の生地がついてこないか確認する。必要以上に長時間焼くと食感がぱさつき固くなる。
簡単アレンジ
アレンジ方法
ミックスフルーツと、 ローストしたくるみを加えたフルーツケーキを焼き、 ※シロップを打ちカットしたものを袋に入れ シーラーをする。 シールを貼り袋に入れ リボンをかける。
<分量>
【フルーツパウンドケーキ】
バター 100g ミックスフルーツ 100g
グラニュー糖 90g くるみ 30g
全卵 85g 薄力粉 100g
【シロップ】
グラニュー糖 15g ラム酒(他のお酒でも可) 25g
水 30g
※ グラニュー糖、水を鍋に入れ火にかけ沸騰したら冷ましラム酒を加える。粗熱の取れた
パウンドケーキの全面にはけでたっぷり塗る。塗った後はラップなどで密封する。
筆者紹介
石川さくら
地元の洋菓子店、イタリア料理店を経て東京へ。
京都に本店を持つイタリアンなどで勤務した後、和食や洋菓子などのメニュー開発、
レシピ提供等を手掛ける。
現在、大阪市内のレストランに勤務する傍ら、簡単に作れるカジュアルな料理と
お菓子の教室「mamma kitchen」を主宰。