成功する基本のお菓子
クッキーのよくある失敗といえば
「固くなる」ことや「広がる」ことではないでしょうか?
失敗の原因を知って、ちょっとしたコツやポイントをマスターすれば、
いつものクッキーが何倍にも美味しくなりますよ!
固くなる原因
- ・粉を入れてから混ぜすぎた
- ・製菓用薄力粉を使っていない
- ・低温で長く焼いた
広がる原因
- ・オーブンの予熱が足りない
- ・生地を十分に冷やしていない
日持ち期間:常温で2週間
材料(直径5㎝約20枚分)
- ・無塩バター 100g
- ・細目グラニュー糖 50g
- ・卵黄 15g(1個分)
- ・薄力粉(スーパーバイオレット) 150g
下準備
1.バターを室温に戻しておく。
冷蔵庫から出したてのバターは固く、ほかの材料と混ざらないため室温に戻しておく。
【 失敗の原因はここ! 】
バターをクリーム状にすることで適度に空気を含み、生地の食感や焼き上がりに影響する。
2.粉をふるう。
ダマや、不純物を取り除き、粉に空気を含ませるために必須。
【 失敗の原因はここ! 】
ダマがあるままだと、均一にさっくりと混ざらず固い食感で、口溶けも悪くなる。3.オーブンを160℃に予熱する。
予熱設定したらすぐに焼かずに、5分くらい経過してから入れることで、
庫内の温度が均等になり、扉を開けても温度が下がりづらくなる。
【 失敗の原因はここ! 】
予熱が不十分だと、生地が乾燥したり、綺麗な焼き色がつかない。4.卵黄を常温に戻す。
常温に戻す際に白身と分けた卵黄は、ラップをして乾燥を防ぐ。
(黄身の表面は乾きやすく、固まりやすい)
【 失敗の原因はここ! 】
バターに卵黄を加えるときに、常温でないと分離する。作り方
- 1 -
ボールにバターを入れ、ゴムべらでクリーム状になるまで混ぜる。グラニュー糖を加えよくなじませる。
- ・ボールにゴムべらを押し付けるように混ぜる。
- 2 -
ゴムべらを泡だて器に替え、グラニュー糖のジャリジャリとした音がなくなるくらいまでよく混ぜる。
- ・少し白っぽいクリーム状になるまで混ぜる。
- 3 -
卵黄を加えよく混ぜる。
- ・なめらかになるまでよく混ぜる。
- 4 -
ふるっておいた薄力粉を一度に加え、ゴムべらで切るように混ぜ、生地がまとまる直前の、ポロポロした状態になるまで混ぜる。
- ・小さなかたまりがたくさんできる状態にする。
- ・ゴムべらを縦にして混ぜる。
- 5 -
ゴムべらをボールに押し付けるようにして、生地を一つにまとめる。
- ・ポロポロの生地が一つのかたまりになるよう、捏ねないようにまとめる。
- 6 -
台の上に生地を出し、手のひらで
伸ばし、まとめる。
この作業を2回繰り返す。
- ・生地を向こう側に押すように伸ばす。
【 失敗の原因はここ! 】
練りすぎないように注意する。練りすぎると食感が固くなってしまう原因になる。- 7 -
直径5センチの筒状にまとめ、クッキングシートで包む。
- 8 -
クッキングシートの上からカードなどで押して巻を閉めて、両端をキャンディのように包む。
- ・「す」が入らないように、中の空気をしっかり抜きながら形を整える。
- 9 -
冷蔵庫で一晩寝かせる。
- ・乾燥しないようにラップで包んだり、ポリ袋に入れて冷蔵庫で休ませる。
【 失敗の原因はここ! 】
しっかり冷やさないと焼いたときに生地が広がるので、十分に冷やす。- 10 -
5ミリの厚さにカットし、天板に並べる。
- ・最初に半分にカットして、1本を10等分にすると均等になる。
- 11 -
160℃のオーブンで20分焼く。
- ・初めは注意しながら10分ずつ焼き、途中で天板を前後入れ替える。
- ・オーブンの違いにより、温度や時間に若干の差が出るので調整が必要。
【 失敗の原因はここ! 】
オーブンを予熱したらすぐに入れないで5分くらい経過してから入れることで、庫内の温度が均等になり、扉を開けても温度が下がりにくくなる。
簡単アレンジ
アレンジ方法
薄力粉の一部(10g)をココアに替え、ココアクッキーを焼き、 乾燥剤と一緒に 円筒ケースに入れ、 ペーパーリボンで結びラッピングします。
■ココア生地とプレーン生地を組み合わせ、市松模様やマーブル模様にしたり、ココアパウダー以外にも抹茶パウダーや苺パウダー、他にもナッツなどを混ぜ合わせるのもお薦めです。
筆者紹介
石川さくら
地元の洋菓子店、イタリア料理店を経て東京へ。
京都に本店を持つイタリアンなどで勤務した後、和食や洋菓子などのメニュー開発、
レシピ提供等を手掛ける。
現在、大阪市内のレストランに勤務する傍ら、簡単に作れるカジュアルな料理と
お菓子の教室「mamma kitchen」を主宰。