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"失敗"から学ぶ、
成功する基本お菓子
vol.8 ゼリー

第8回目は、ぷるぷる食感でつるんとした喉ごしが
これからの季節にも嬉しい「ゼリー」です。

「固まらない」「口溶けが悪い」といった失敗の原因を知り、

滑らかで口溶け抜群のゼリー作りをマスターしましょう!

固まらない

固くなる
  1. ・ゼラチンが溶けていない
  2. ・パイナップルやキウイなどを使っている(酵素の働きで固まらない)
  3. ・ゼラチンを加熱しすぎた

口溶けが悪い

広がる
  1. ・ゼラチンが溶けていない
  2. ・ゼラチンを入れた液を濾していない
  3. ・ペクチンが多いフルーツ(かんきつ類など)を使うと固まりやすいので、食感が固くなりやすい
失敗しないゼリーのレシピ
所要時間:約30分(冷蔵時間除く)
日持ち期間:冷蔵庫で5日

使用道具

  1. ボール
  2. ゴムべら
  3. 温度計
  4. ゼリー型
  5. こし器

作り方

- 1 -

ゼラチンを冷水につける。

  1. ・約15分浸すとふやける。
  2. ・なるべく重ならないように入れる。
  3. ・水が温かいと成分が溶け出し分量が変わる。

    ※板ゼラチンは水に入れてふやかし、柔らかくなった板ゼラチンの水を切って使うので、加わる水分量が最低限で済み、固めたいものの濃度や味が薄まらない。粉ゼラチンより透明度が高いので色味がきれいに出て、保形性に優れている。

【 失敗の原因はここ! 】

暑い時期などは氷水で冷やす。

-2-

ゼラチンがふやけたら、キッチンペーパーなどで丁寧に水気を拭く。

【 失敗の原因はここ! 】

きちんと水気を拭かないと含まれる水分量が変わってしまい、固まりが悪くなる。

- 3 -

ジュースの一部を入れたボウルを湯煎にかけ、ゼラチンを入れ溶かす。

  1. ・50~60度で溶かす。

【 失敗の原因はここ! 】

60度以上になると、ゼラチンのタンパク質が変質し、固まりにくくなる。

- 4 -

残りのジュース液にゼラチンを溶かしたジュースを入れて、よく混ぜる。

  1. ・ここでゼラチンの溶け残りがないよう、しっかりと混ぜる。

【 失敗の原因はここ! 】

混ぜが足りないと、ゼラチンがボウルの底に沈んでしまい、
完全に溶けず固まりが悪くなる。

- 5 -

濾しながらカップに入れ、冷蔵庫で冷やす(約2時間)

  1. ・様子を見て固まりが弱いようなら冷やす時間を増やす。

【 失敗の原因はここ! 】

ゼラチンの溶け残りや、果実の繊維などを取り除き口当たりなめらかにすることができる。

簡単アレンジ

白ワインとベリーのゼリー

<分量>3個分
 ・白ワイン       80cc
 ・レモン汁       小さじ2
 ・バニラビーンズ    2cm
 ・板ゼラチン      12g
 ・グラニュー糖     120g
 ・水          400g
 ・イチゴ        12粒
 ・ブルーベリー     24粒
 ・フランボワーズ    24粒
 ・ミント        適量
 ・WECK Tulip220   3個
 ・ケーキピック     3枚

<作り方>
ゼラチンを冷水でふやかす。
グラニュー糖と水、バニラビーンズを鍋に入れ火にかけシロップを作り粗熱を取る。
ふやかしたゼラチンを入れ溶かす。
レモン汁、白ワインを入れ濾しながら瓶に流し入れ、ベリーを入れ冷蔵庫で冷やす。
ミント、イチゴ、ブルーベリー、ピックをさす。

ジュースを変えたり、フルーツを加えればオリジナルのゼリー作りが楽しめます。
簡単手軽なおやつとして、暖かくなるこれからの季節に
色々な味のゼリー作りを楽しんでくださいね。


次回のテーマはシュークリームの「シュー生地」です。
「膨らまない」「中が生焼け」などの失敗について詳しく解説します。
サクっとふんわり綺麗に膨らんだシュー生地作りを目指しましょう!

このレシピで使用する材料・道具

筆者紹介

料理教室講師/フードプランナー
石川さくら
地元の洋菓子店、イタリア料理店を経て東京へ。
京都に本店を持つイタリアンなどで勤務した後、和食や洋菓子などのメニュー開発、
レシピ提供等を手掛ける。
現在、大阪市内のレストランに勤務する傍ら、簡単に作れるカジュアルな料理と
お菓子の教室「mamma kitchen」を主宰。

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