成功する基本お菓子
第8回目は、ぷるぷる食感でつるんとした喉ごしが
これからの季節にも嬉しい「ゼリー」です。
「固まらない」「口溶けが悪い」といった失敗の原因を知り、
滑らかで口溶け抜群のゼリー作りをマスターしましょう!固まらない
- ・ゼラチンが溶けていない
- ・パイナップルやキウイなどを使っている(酵素の働きで固まらない)
- ・ゼラチンを加熱しすぎた
口溶けが悪い
- ・ゼラチンが溶けていない
- ・ゼラチンを入れた液を濾していない
- ・ペクチンが多いフルーツ(かんきつ類など)を使うと固まりやすいので、食感が固くなりやすい
日持ち期間:冷蔵庫で5日
材料(約3個分)
- ・ジュース(今回はグレープジュース使用) 250ml
- ・板ゼラチン 5g
- ・グラニュー糖 10g
作り方
- 1 -
ゼラチンを冷水につける。
- ・約15分浸すとふやける。
- ・なるべく重ならないように入れる。
- ・水が温かいと成分が溶け出し分量が変わる。
※板ゼラチンは水に入れてふやかし、柔らかくなった板ゼラチンの水を切って使うので、加わる水分量が最低限で済み、固めたいものの濃度や味が薄まらない。粉ゼラチンより透明度が高いので色味がきれいに出て、保形性に優れている。
【 失敗の原因はここ! 】
暑い時期などは氷水で冷やす。-2-
ゼラチンがふやけたら、キッチンペーパーなどで丁寧に水気を拭く。
【 失敗の原因はここ! 】
きちんと水気を拭かないと含まれる水分量が変わってしまい、固まりが悪くなる。- 3 -
ジュースの一部を入れたボウルを湯煎にかけ、ゼラチンを入れ溶かす。
- ・50~60度で溶かす。
【 失敗の原因はここ! 】
60度以上になると、ゼラチンのタンパク質が変質し、固まりにくくなる。- 4 -
残りのジュース液にゼラチンを溶かしたジュースを入れて、よく混ぜる。
- ・ここでゼラチンの溶け残りがないよう、しっかりと混ぜる。
【 失敗の原因はここ! 】
混ぜが足りないと、ゼラチンがボウルの底に沈んでしまい、完全に溶けず固まりが悪くなる。
- 5 -
濾しながらカップに入れ、冷蔵庫で冷やす(約2時間)
- ・様子を見て固まりが弱いようなら冷やす時間を増やす。
【 失敗の原因はここ! 】
ゼラチンの溶け残りや、果実の繊維などを取り除き口当たりなめらかにすることができる。簡単アレンジ
白ワインとベリーのゼリー
<分量>3個分
・白ワイン 80cc
・レモン汁 小さじ2
・バニラビーンズ 2cm
・板ゼラチン 12g
・グラニュー糖 120g
・水 400g
・イチゴ 12粒
・ブルーベリー 24粒
・フランボワーズ 24粒
・ミント 適量
・WECK Tulip220 3個
・ケーキピック 3枚
<作り方>
ゼラチンを冷水でふやかす。
グラニュー糖と水、バニラビーンズを鍋に入れ火にかけシロップを作り粗熱を取る。
ふやかしたゼラチンを入れ溶かす。
レモン汁、白ワインを入れ濾しながら瓶に流し入れ、ベリーを入れ冷蔵庫で冷やす。
ミント、イチゴ、ブルーベリー、ピックをさす。
筆者紹介
石川さくら
地元の洋菓子店、イタリア料理店を経て東京へ。
京都に本店を持つイタリアンなどで勤務した後、和食や洋菓子などのメニュー開発、
レシピ提供等を手掛ける。
現在、大阪市内のレストランに勤務する傍ら、簡単に作れるカジュアルな料理と
お菓子の教室「mamma kitchen」を主宰。