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vol.21 バタークリーム

"失敗"から学ぶ、成功する基本のお菓子

第21回目は、本格的なのに簡単に作れるパータ・ボンブ(卵黄生地)ベースの「バタークリーム」。
ふんわり口溶けのよいバタークリームはホイップした生クリームのように軽やかで、決して重たいクリームではありません。
「油っぽい・ダレる」「分離している・ダマがある」という失敗がないよう、いくつかのポイントをマスターしましょう。

バタークリームのよくある失敗

油っぽい、ダレる

・パータ・ボンブの温度が高い
・バターが柔らかすぎ、溶けている

分離している、ダマがある

・卵黄液に火がはいっていない
・バターが冷たく固い

失敗しないバタークリームの作り方

所要時間…30分

保存…冷蔵庫で1週間程度、冷凍庫で1か月程度

バタークリームの主な製法・ベースとなる生地

・イタリアンメレンゲ + バター
・クレームパティシェール + バター
・パータ・ボンブ + バター

今回は「パータ・ボンブ + バター」の作り方をご紹介します。

材料

パータ・ボンブ
・卵黄 15~18g(1個分)
細目グラニュー糖 30g
・水 10g

無塩バター 45g

下準備

・バターは室温に戻す

バターは薄切りにして室温においておくとよい。
冬場は室温が低く、固いままの場合はラップに包んでレンジで加熱するとよい。ただし加熱しすぎて溶けないように注意。(3~5秒おきに触って確認する)
夏場は柔らかくなりすぎないように注意。バターの温度は20度程度が適温。

【失敗の原因】

バターが冷たく固いままだと、パータ・ボンブに混ざらず、バターの粒が残ってしまい、分離したりダマの原因となる。
またバターをレンジで加熱して完全に溶けてしまった場合、再び固めて使用しても口当たりの悪いクリームになる。

作り方

1.ボウルに卵黄とグラニュー糖を入れて泡だて器で混ぜる

卵黄にグラニュー糖を加えたらすぐに混ぜること。

【失敗の原因】

卵黄にグラニュー糖を加えて放置しておくと、卵黄に含まれる水分がグラニュー糖に吸われてカチカチに固まり、ダマになってしまうので注意。グラニュー糖を加えたらすぐに混ぜること。

2.1に水を加えて泡だて器で混ぜる

3.2を湯煎にかけながら泡だて器で混ぜる

鍋又はフライパンに水を入れて沸騰させ、その上に2のボウルをのせて、たえず泡だて器で混ぜながら、卵黄液にとろみがつくまで温度を上げる。約80℃程度。
*出来上がった卵黄液をパータ・ボンブという。

【失敗の原因】

沸騰したお湯に卵黄液の入ったボウルをつけたままにしておくと卵が固まってスクランブルエッグのようになるので注意。たえず泡だて器で混ぜること。卵黄液に湯煎のお湯が入らないようにする。また軍手をするなどして火傷に注意する。

4.湯煎からおろし、冷めるまでハンドミキサーで泡立てる

ボウルの底を触って温かいと感じない程度まで冷ます。25℃~27℃が適温。

【失敗の原因】

温度が高いとバターを加えた際、バターが溶けてしまい、ふんわり軽い食感のクリームにならない。

5.バターを加え、ハンドミキサーで攪拌する

室温に戻したバターを2回にわけて加え、その都度ハンドミキサーで攪拌し空気を含ませる。

【失敗の原因】

冷たいままのバターを加えるとバターが馴染まず分離したり、ダマになる。バターが柔らかすぎると空気を含むことができず、べたっとした油っぽいクリームになる。

6.完成

バターが柔らかすぎてふんわりとしたクリームにならないとき

バター溶けてベタッとしたクリームはボウルの底を氷水で冷やしながらハンドミキサーで攪拌すると、白っぽくふんわりとしてくる。

簡単アレンジ

バタークリームのアレンジをご紹介します。

プラリネのバタークリーム

<材料>
・基本のバタークリーム
プラリネアマンド 30g

<作り方>
基本のバタークリームを作り、プラリネを加えてハンドミキサーで攪拌する。

コーヒーのバタークリーム

<材料>
コーヒーのパータ・ボンブ
・卵黄 15~18g(1個分)
細目グラニュー糖 30g
・水 10g
・インスタントコーヒー(粉末) 3.0g

無塩バター 45g

<作り方>
基本のバタークリームの作り方2でインスタントコーヒーを加えてパータ・ボンブを作り、バターを加える。

フランボワーズのバタークリーム

<材料>
フランボワーズのパータ・ボンブ
・卵黄 15~18g(1個分)
細目グラニュー糖 30g
フランボワーズピューレ 15g

無塩バター 45g

<作り方>
基本のバタークリームの作り方2で水の代わりにフランボワーズピューレを加えてパータ・ボンブを作り、バターを加える。

バタークリームをダックワーズにサンド

バタークリームだけをサンドしてももちろん美味しいですが、ここではプラスαしたレシピもご紹介します。
基本のダックワーズの作り方はこちらを参照。

プレーンのバタークリーム
+
ラムレーズン

<材料>
・基本のダックワーズ 16個
・基本のバタークリーム 上記分量
ラムレーズン 30g

<作り方>
ダックワーズ16個にバタークリームを絞り、半分(8個)にラムレーズンをのせて、ラムレーズンがのっていないダックワーズと重ねる。

プラリネのバタークリーム
+
ミルクチョコレート

<材料>
・ヘーゼルナッツのダックワーズ 16個
・プラリネのバタークリーム 上記分量
ミルクチョコレート 20g

<作り方>
ヘーゼルナッツのダックワーズ16個にプラリネのバタークリームを絞り、半分(8個)に刻んだチョコレートをのせて、チョコレートがのっていないダックワーズと重ねる。

コーヒーのバタークリーム

<材料>
・基本のダックワーズ 16個
・コーヒーのバタークリーム 上記分量

<作り方>
ダックワーズ16個のうち8個にコーヒーのバタークリームをたっぷり絞り、クリームを絞っていないダックワーズと重ねる。

フランボワーズのバタークリーム
+
フランボワーズ

<材料>
・基本のダックワーズ(ハート型) 16個
・フランボワーズのバタークリーム 上記分量
フランボワーズ 8粒

<作り方>
ダックワーズ16個にフランボワーズのバタークリームを絞り、半分(8個)にフランボワーズ(冷凍可)を1粒のせて、フランボワーズがのっていないダックワーズと重ねる。

筆者紹介

sweetribbon

隈部美千代

東京・門前仲町にて、2006年7月より「贈るお菓子」をテーマとしたお菓子教室Sweet Ribbon主宰。お菓子作りを通して、手作りの楽しさや贈る喜び、優しい豊かな気持ちを伝えています。

Sweet Ribbonホームページ http://michiyokumabe.com/

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