「姉は全然やらないんで、僕が(笑)プリンミックスとかチーズケーキミックスとかですよ。粉を溶いてバーッと型に入れて、冷蔵庫で冷やせばできる程度のものですけど、よく作っていましたね」。
スーパーで見かけたりCMで観たりして「食べてみたい!」と思って試してみる。出来たものを家族に食べさせると、みんな「おいしい」と言ってくれた。それが嬉しくて、また作る。 “作って食べる”より、“作って食べさせる”ことに喜びを感じていた。
藤川さんが小学校低学年の頃、それまで会社に勤めていたお父さんが喫茶店経営を始めた。
「会社員でいるより『子供たちに喜ばれたい』という希望があったようで、商店街でおもちゃ屋さんを始めたんです。
で、コーヒーが好きで、向いの喫茶店に毎日行っていた。そのうち『自分でやろう』と。おもちゃ屋の隣で喫茶店を始めて」。