東急池上線、雪が谷大塚駅からほど近い住宅街に位置する「シュクレリーナード」。お店に入ると、すぐに目に飛び込んでくるのは、しっかりと焼き色のついたお菓子が裸のまま並ぶ棚。日本のケーキ屋さんといえば、生ケーキの入ったショーケースがドンと目の前にあり、その脇には袋入りとラッピングされた贈答用の焼き菓子が並んでいるのが定番だが、シュクレリーナードは並べ方も独創的。焼き菓子はカットされずホール売りが基本だ。白いお砂糖に覆われたレモン味のケーク・シトロン、あんずジャムがたっぷり塗られ美しいフォルムが際立ったパン・ド・ジェーヌ、表面のグラニュー糖が輝くクグロフ、どっしりした構えで重厚感のあるガトー・バスク、小さく真っ黒なのに存在感抜群のカヌレ…どれもフランスを代表する伝統菓子だ。