「ラトリエ・ドゥ・ジョエル・ロビュション」での修行後、パリ最高級ホテル「ムーリス」のレストラン(3つ星)に移籍した久保さん。3つ星レストランでは、お料理もお菓子も原材料の良いところだけを使うことを知り、「まだまだ使えるところがいっぱいあるのにな、もったいないなぁ」と少し違和感を持った。何十ユーロもするお菓子でなくていい、もっと日常的に食べるお菓子が作りたい、と考えるようになったという。
その後、「ル・グラン・ヴェフール」(2つ星)で修業を重ねて帰国した久保さんは、製菓・製パン材料や機器を扱う輸入商社「ルーツ貿易」に就職。自社商材の魅力や使い方をパティシェに伝えるデモンストレーターとして日本各地を巡るようになる。