というタイプではない。「あほっぽくて恥ずかしい」と笑いながら、そもそもの食の世界への入り口が「豚」だったことを明かす。
「昔から動物好きで、豚を飼って暮らすにはどうしたらいいんだろう?
と考えていた高校生のころ、フランスでトリュフを掘る豚のことを知ったんです。その仕事を調べるうちに、フランスの食文化に興味を持つようになりました」
大学ではフランス文学を専攻し、フランス料理研究家に師事するようにもなった柿沢さん。
念願だったフランスへの料理留学も果たした。
「食を楽しむことは、人生を豊かにする」フランス特有のそんな気風は、
このころ抱き始めた「自分の店を持ちたい」との夢にも大いに影響を及ぼしたという。
ただし、この留学は、挫折体験でもあったのだと振り返る。