「僕はダメ学生(笑)身体を使った作業は苦にならないけれど、じっと座って講義を聴くのは苦手だったんです」。
修了後は1年間フランスのリヨンで研修を受けた。「研修先でスタッフとコミュニケーションがとれないと作業も何も出来なくなるので、語学を含め必死でしたね。ただ、仕事で使う用語は覚えやすかったです」。
フランスで印象に残ったことは、街なかや研修先の若いスタッフの家に遊びに行った時などむしろ学校の外にたくさんあったという。
土足でベッドに上がったり、郊外の家にはプールがあったりと外国人の生活様式に触れる中、便利な環境に馴らされていた日本人としての自分にも気づいた。
「僕らが学生だった二十数年前でも日本にはコンビニがありましたし、お惣菜屋で鶏の唐揚を買ったり好きな時間に何でも口に出来たんですけど、あちらでは夜になったらいっせいにお店が閉まる。夜中におなかがすいても『買い置きが無い。食べるものが無い!』自動販売機も無いですから飲み物も何も無い。寝るしかないよ~… みたいな(笑)それを不便だと思うより、フランスではみんな本来の人間らしい生活をしているんだなぁと感じました」。