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永井紀之/Noriyuki Nagai
取材記事① 一本の道を歩き続けるような生き方がしたい

京王線・世田谷線「下高井戸」駅からのびる商店街。『ノリエット』は、初めて訪れても親しみを感じさせるその町並みに融け込んでいた。

1階のパティスリーは外観も内観もヨーロッパのクラシックな雰囲気。モザイクタイルの看板が柔らかい雰囲気を醸し出している。これは、ものづくりが好きだという永井紀之シェフの手作り。生菓子、焼き菓子、ショコラ、コンフィズリー類、ギモーヴ、ヌガー、キャラメル・ムー、グラスとソルベ、パン、さらにパティシエが作るお惣菜・トレトゥールも。フランスの食文化を紹介する多様な品揃えが大きな特徴だと言える。
3階にはビストロ『ル・プティ・リュタン』。お昼はガレットやドリア、パスタ、日替わりのランチセットが、夜はシャルキュトリーや煮込みといったビストロ料理が楽しめる。『ノリエット』10周年にあたる2003年のオープン当初は建物が別だったが、2014年秋に移転して両店が3階建てのビル1つに収まった。同じ町の四丁目から五丁目への小さな移転。ここは永井さんの生まれ育った地なのだ。

高校卒業後はあえて東京を離れた永井さんだったが、独立開業の立地には地元を選んだ。その理由がまさしく『ノリエット』のコンセプトそのもの。「日本では洋菓子といえばおやつですが、フランス人にとって菓子は食事の流れの中にある一要素です。和食はそもそも米に甘みがあるし、酒やみりんなど甘い味付けが多いでしょ。だから和食のデザートは果物や葛きりのようなさっぱりしたものになるわけですが、フランス料理は『塩』『塩』で調理しますから、デザートでしっかり甘味をとることで食事が完了するわけです。フランス菓子屋をやるならフランスの食文化同様、人々の生活と共にあるべきだと考えて土地勘のあるこの町を選びました。銀座や自由が丘といった土地代が高い所ではケーキ1個の値段にその分を乗せることになってしまい、僕の抱くイメージと違うんです。」



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