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Interview vol.3
優しい味の定番商品と、
デセールやカクテルからヒントを得た
スペシャリテ

2016年4月よりホテル インターコンチネンタル 東京ベイのエグゼクティブ シェフ パティシエに就任した。ホテル1Fロビーフロアにあるペストリーブティック「ザ・ショップ N.Y.ラウンジ ブティック」の商品を担っている。

徳永シェフ:

「定番商品である、ショートケーキ、シュークリーム、プリン、モンブランなどは、小さなお子様から年配の方まで幅広い年齢層に喜んでいただけるように、アルコールは使わず、日本人の口に合う優しい味のお菓子を作ることを心掛けています。ショーケースにケーキを並べた時の彩りにも気を使っています」



ショーケースにあるプチガトーは、どれも品がよくてかわいらしく女性好み。またケーキの並ぶ順番や置く位置にこだわりが見え、まるでショーケース全体でプレゼンテーションをしているかのように並んでいる。定番商品以外にもオリジナリティ溢れる商品が多くあり、レストランのデザートから発展したケーキや、お酒やカクテルからイメージしたケーキもあるという。

"フルーツトマトのコンポート"は、レストランのデザートから発展したヴェリーヌ。スパイスを効かせたシロップに一晩漬けたトマトのコンポートは甘酸っぱく、グレープフルーツの苦みととても合うデザート仕立てになっている。

"カシス"はカクテルのカシスオレンジをヒントに開発したメニューで、クレーム・ド・カシス(アルコール)を使用し、カシスとオレンジのメレンゲがふんわりデコレーションされていて大人かわいいイメージの仕上がりだ。

旬のフルーツを使ったシブーストは、取材時はグレープフルーツで、春はいちご、秋は洋梨など季節ごとに衣替えするそう。バニラの香りが詰まったシュワシュワのシブーストの上面はカリカリとしたキャラメリゼ。異なる食感がたまらない美味しさだ。

パティスリーではなくホテルのパティシエの仕事は、ブティックのプチガトーや焼き菓子、レストランのデザートそして婚礼等の特別なケーキ、様々な場面のお菓子を作ることができるのが魅力だと言う。

徳永シェフ:

「今後はボンボンショコラなどチョコレートのラインナップを増やしていきたいですね。チョコレートで動物やお花を作ってギフト商品として提案したいと思っています」



そう語って、徳永シェフはスマートフォンにおさめた小さなチョコレート細工の写真を見せてくれた。

重厚で落ち着いた雰囲気、高級感漂うホテル インターコンチネンタル東京ベイのロビー。その中央に、コンクールで制作されたようなチョコレートのピエスモンテが飾られたらなんと素敵なことだろう。

現在、ホテルのパティスリー部門17名をまとめる立場の徳永シェフ。新作ケーキ開発の他、コンクールに出品する部下にはご自身の経験を伝えたり、アドバイスをすることもある。将来、新たな日本代表が生まれるかもしれない。

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