「好奇心旺盛」という島田シェフは、今でもさまざまなことにアンテナを張り続けている。これまで、数々の美しいケーキを生み出し、レストランのデセールを担当してきた島田シェフにとって、「インスタ映え」する上品なスタイリングはお手のもの。新しい食材も道具も、どんどん試しているそうだ。
「全国各地のカルチャーセンターなどで一般の方にもお菓子作りを教えていますが、もはやプロと家庭でお菓子を作る人との境がなくなってきている。プロが使う材料を小分けにして一般ユーザーにも販売する業者が増えてきて、誰でも質のいいものをふんだんに使えるようになりました。
それは、道具についても同じですね。基本的なことはほとんどやり尽くされていて、違いといえば表現方法くらい。お皿にどんなふうに盛るか、どういう素材を使っているか。今回作り方をご紹介した3品は、それを垣間見ることができるお菓子です」
業務用と家庭用の道具に違いも、以前ほどはなくなった。ケーキ型ひとつとっても種類は増え、材質は昔からあるブリキのほかに、アルミや鉄、シリコンなどから選べる。形やサイズの選択肢も多く、至れり尽くせりだ。