縦伸びの薄い気泡膜を持った軽い仕上がりのリュスティックです。
粉の風味豊かな配合に仕上げています。
加水80%と非常に高く通常のパン生地と異なり生地繋ぎはパンチ工程で繋いでいきます。
扱いにくい生地ですがオーバーナイトの工程をとる事で生地に締まりが出て
打ち粉を上手く使えば無理なく仕上げれると思います。
非常に高加水なので、焼成が甘いとクラムにネチャつき感が残ります。
粉は風味を良好にするため灰分が多いものをブレンドしています
スワッソンが手に入らない場合はレジャンデールでも似たような風味に焼きあげることが可能です
注:レシピの転用・掲載などの二次利用はお断りしております。
全ての材料を計量したものをボールに入れゴムベらで粉っぽさがなくなる程度混ぜ合わせます(2分程度)
捏ね上げ温度の出し方は
粉温度+仕込み水温度+室温÷3=捏ね上げ予定温度
本来はこれに機械の摩擦温度も入りますが、生地混合時間が短いため、おおよその目安として上記で行えます。
ゴムベらで上下の入替を行う要領で生地をまとめて行って下さい。
捏ね上がりは画像のように生地はほぼ繋がっていない状態です。
捏ね上げ温度は22℃を越さないように仕上げて下さい
捏ね上げたボール内で発酵をとります。(温度・湿度は必須です)
温度28℃ 湿度75% 20分
発酵が終わった生地をショートニングを薄く塗ったバットなどに薄します。
カードに水をつけて移すとやり易いですよ
パンチ作業を行います。
画像のように引き伸ばしながら折りたたむ動作ですが。
生地先端のみを引っ張るのではなく一度、生地中央まで手を入れて頂き半分を引き延ばすように行います
手に軽く水をつけて行いますが、べたべたとした状態です。
向きを180℃変えて反対側も同じように行います。
さらに90℃向きを変え同じように3つ折りを行って下さい。
パンチが終わった生地は発酵をとります
全部で4回のパンチが入ります
2回目からは発酵終了後に一度手のひらで生地の表面を平らにしガスの分散を行ってから3つ折りを行います
発酵環境 温度28度、湿度75%程度で各20分
1回目のパンチ後です。まだ生地の繋がりは感じられません
最後のパンチが終わった直後です
比べて頂ければ分かると思いますが、コシも出てきて生地の繋がりもある程度出てきた状態になります。
パンチ工程を繰り返す事で生地のべた付きも取れていき、表情が変わってきます
4回目のパンチが終わったら、発酵を取らずポリ袋などにバットごと入れて冷蔵熟成をします。
12時間後冷蔵庫から取り出した状態の生地です。
このまま生地温度を戻すために加温と加湿を行います。(生地温度16℃〜18℃程度に戻るまで)
温度28度、湿度75%程度
温度が戻った生地を打ち粉をした(多め)キャンパスマットに移します。
生地の厚みを整えるために軽く手のひらで整えて下さい。
この時、カットするサイズも考えて横に広がりがもてる長さに整えます。(35センチ程度)
(生地を持ちあげつつ横のサイズを調整)
大きなガスを分散させるために指先を使って軽くポンポンとならします
生地を2つ折りします。
画像のように上から下に折りたたむようにし、閉じめをしっかり閉じて下さい。
この閉じめが底にくるように置き直します。
横サイズは35センチ程度あるとカットした1個のサイズがバランスよく仕上がります
そのままの流れで生地分割を行います。
両端は切り落とし4個に分割して下さい。
分割した生地は布取りする前にカット面に十分粉をつけて下さい
布取りを行い最終発酵をとりますが、
布はあまりきつくすると生地がくっつきやすくなりますので余裕も持たせて行って下さい
画像が発酵前
発酵後です
成型が入らないので発酵時間は30分程度です。
一回りくらい大きくなる程度です
クープはkakoの場合斜めに入れています。 お好みの入れ方でOKですが、刃は立て気味にして一気に入れるとやりやすいです。
発酵の途中でオーブンは予熱を行います。
kako流の焼成方法は天板は裏返し。
上段に銅板使用で小石をひきます
下段には付属の天板を裏返し銅板を置きます。(画像はオーブン用にサイズカットしてもらったアルミ板(0.6ミリ厚)と銅板をセットしています)
蒸気用の水は100cc使用です。
予熱が終わったオーブンを開け、上段の小石天板を少し引き出しキュウスなどの先のある物で蒸気を出させます。
火傷は注意して下さい。
最初に半量の水を満遍なくかけ、素早くオーブンシートごと生地をずらしセットします。
残り半量の水を小石にさし、扉を締めます
(機種によっては蒸らしを行った方が上手くクープが開きます。蒸らし時間は2分までとし様子を見ながら行って下さい)
温度250℃で10分。
5分の間にクープが開いてきます。
この5分で開かなければ・・・・・それ以上は開きませんので(^-^;
上手く開くかどうかの見極めが5分以内で分かります
10分焼成したら上段の小石天板を外します。
これは温度を均等に構内に伝わらせ、焼減率を上げるためです。なからず行って下さい。
機種にもよりますが、このあと230℃で残り15分(途中で様子をみて生地玉入替を行って下さい)
焼成残り5分ほどは水分を飛ばすために210℃ほどに下げてよく焼きこんで下さい。
合計30分焼成となります。
上記は発酵終了直後と窯出し直後の物です。
良く伸びてくれた物はクラムの気泡は艶があり、薄い膜を持ったものに焼き上がります。
おおよそ2,5倍くらいボリュームが出るように出来ると良いですよ
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「オーバーナイト法で仕込むリュスティック」kako
© 2006 cotta Co., Ltd.
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