シュトーレンは、ドイツで生まれた伝統クリスマス菓子になります。お菓子と言うよりは、パンですが、私の作るものはパンと言うよりも、お菓子だと思っています。
その歴史は17世紀にさかのぼり、シュトーレンは、ドイツのクリスマスのパン(お菓子)で、最初は、カトリックの習慣に従って、クリスマス前は断食の習慣があったので、その期間にはバターは禁止だったそうです。最初はシュトリーツェル(Striezel)と呼ばれていて、バターの代わりに油を使って、とても硬くて甘味がなかったものらしいです。このStriezel は、一斤のパンという古いプルシャ語の意味が、次第に炭鉱夫たちの間で、鉱山の入り口に似ていることからシュトーレンと呼ばれるようになったという由来があります。
シュトーレンの形は、キリストが生誕したときにくるまれていた布を象徴します。中のマジパンは赤ちゃんのキリストを意味し、純白で清いもの。そして、シュトーレン自体がその慎ましい生誕を表すおくるみで、白く粉砂糖で覆うのは、純潔なものを意味するそうです。
うちで作るシュトーレンは実は、自家製酵母で作っているので発酵に時間がかかります。ドライイーストだと簡単に出来るのでアレンジしてみました。これはフランス的なシュトーレンで、おもにフランスではアルザス地方で作られています。パンというよりは、お菓子です。発酵バターで作ると、味わいが違います。風味よく作るコツはスパイス使いとラムに漬けたドライフルーツの配合と、そして発酵バターの兼ね合いです。
作ってから、1週間ぐらい寝かせてから、食べ始めてください。作りたては味が馴染んでいないので、美味しさが十分に出ていません。これが1週間寝かせると、あら不思議!熟成されて、味が毎日変わります。その変化を毎日楽しめるのがシュトーレンの良さ。薄くスライスしてどうぞ。
発酵バターにたっぷりと浸してから、シナモンシュガーと粉砂糖で覆うのは、伝統的な意味合いもあるのですが、何よりも保存力を高めるためです。バターの被膜で覆い、シナモンも砂糖も昔からの保存能力の高い食物です。こうすることによって、長く保存できるというわけです。時間もかかる伝統的シュトーレンの作り方を紹介しますね。
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全ての材料を合わせて、手で捏ねてひとまとめにしてラップで覆い、冷蔵庫で使うまで寝かせておく。
大きめのボウルにスパイスと粉2種類、塩、キビ砂糖を混ぜる。真ん中にくぼみを作っておく。
小さなボウルにはちみつ、牛乳、卵を入れてよく混ぜ合わせる。これにぬるま湯で溶いておいたイーストを加えて混ぜる。
上記の液体を、粉類を混ぜたくぼみの中に入れて、木べらかカードで混ぜ合わせて行く。
5分程度捏ねてから、柔らかくしたバターを生地に混ぜ合わせて、5~6分程度捏ねる。(生地はとても硬い状態です)
ここにドライフルーツの汁けを切ったものと、アーモンドダイスを生地に混ぜ入れる。
10分程度、ツヤが出るまで捏ねる。
ボウルに入れて、ラップで覆い、温かい場所(35℃程度)で生地が2倍近くになるまで発酵させる。(生地はスパイスや、ラム酒に漬けたドライフルーツで重くなっているので、発酵に時間がかかります)
パンチダウンして、生地を2等分にして、丸めて濡れた布巾で覆うベンチタイムを15分置く。それから生地を楕円形に成型する。パート・ダマンドを置く場所にくぼみを作っておく。
パート・ダマンドは細長い円筒状に形成する。
これを生地のくぼみに乗せて、生地を折り、きちんと貼り合わせる。天板の上にシリコンマットを敷いてシュトーレンを置く。
そのまま、水を霧吹きで吹きつけてから、2~3時間発酵させる。
オーブンを200℃で温めて、15分程度焼く。
粗熱が取れたら、溶かしバターの中にシュトーレンを入れてたっぷりと覆う。
これをシナモンシュガーで覆う。
最後に粉砂糖で覆ってから、ぴったりとラップで包み成形する。
この状態で、涼しい場所に保管すれば1ヶ月程度持ちます。(ラム酒にフルーツを漬けておく時間が長い=1年ぐらいほど、2ヶ月持たせることも可能です)
薄くスライスして、余分な砂糖を落としてどうぞ。
OP袋に入れて、リボンをかけて、シナモンスティックとクリスマスピックで飾る。シールを貼る。
これをサンタの橇のボックスに入れて、出来上がり。
シュトーレンのレシピ特集に掲載中♪
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「お菓子なシュトーレン」panipopo
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