2月2日はフランスではシャンドロール(クレープの日)と呼ばれる聖母マリアの受胎告知に関係する祝日で、たくさんのクレープを作って食べてお祝いする日。その日に義母がたくさんクレープを焼いていたことを思い出します。私はその意味が分からずにクレープを食べる日だと聞かされて、山のように作られるクレープを見て、面白い日があるものだと思ったものでした。
この日を境に来る春をお祝いする日でもあります。それは2月3日の節分も同じようなものですね。立春の前日、季節を分けるという風習から『節分』なのですから。
そして、このシャンドロール(クレープの日)には面白い伝統があり、利き手にコインを握って、反対の手でフライパンの中のクレープをひっくり返すのです。空中にパンっとクレープを放って、無事に返してフライパンにクレープを戻せたら、家族のみんなが幸運に恵まれてその1年は過ごせるという言い伝えが残っています。
節分の日も、豆まきをして福は内、と邪気を払って幸運を願うことをするのは同じこと。こうやって見ると、2月の最初は洋の東西を問わず、無病息災と幸運を願う行事があるようです。
そういうわけで、今回はバレンタインにもぴったりのクレープデザートを作ってみました。このクレープはココアでチョコレート色。このクレープ、いろいろと応用が効きます。今回は、イチゴと合わせてみましたが、他にもオレンジ(クレープ・シュゼットのように)、チョコレート&バナナ、ヌテラ(ヘーゼルナッツ&チョコレートのクリーム)、ラズベリーなどなど、いろいろなものと合いますので、バリエーションを楽しんでくださいね!節分の恵方巻きや豆まきの前に、クレープの日をお祝いしても楽しいかもしれませんよ~☆
注:レシピの転用・掲載などの二次利用はお断りしております。
クレープ生地を作る。薄力粉とココアを一緒にふるって、グラニュー糖と塩と一緒に大き目のボウルに入れて、混ぜ合わせる。
別のボウルに卵を泡だて器で割りほぐして、牛乳、キルシュ、オイルを合わせてよく混ぜ合わせておく。
粉類が入ったボウルの真ん中に井戸を作り、その中に少しずつ液体ミックスを入れて、泡だて器で混ぜて行く。一気に液体ミックスを入れないこと。そして最初は完全に粉とまざらないぐらい(8割程度混ぜてから)、さらに液体ミックスを入れて混ぜて行く。
最後に混ざり合ったら、濾してクレープ生地を冷蔵庫で2時間休ませる。
ストロベリーシロップを作る。ボウルに細かく切ったいちごを入れて、分量のグラニュー糖とレモン汁(お好みで調節)を入れてラップをして出来たら2時間、そのまま置く。(浸透圧によって、いちごから水分を引き出す)
ボウルが入るサイズの鍋に水を入れて湯せんの準備をする。ラップを付けたままのボウルを湯せんにかけて、沸騰したら弱火にして、20分ぐらいそのまま煮る。
出来たソースは茶こしで濾して、キルシュを加える。
クレープを焼く。フライパンを熱して、オイルを少々入れてまんべんなく回して、余分なオイルはペーパーで拭う。クレープ生地はよく混ぜてから、お玉1杯弱を入れて回し広げる。中火から弱火の間で調節する。
表面にプツプツと穴が開いたら、反対に返す。返してから、1~2分焼いて皿に取って重ねて行く。(焼いた状態で、ラップをかけて冷蔵庫に入れておけば、2日ぐらいは持ちます。あるいは生地のままで冷蔵庫で保管の場合は、3日以内で焼いて食べてください)
組み立て方: クレープの中央に(あれば)スポンジ生地の端切れなどを置く。これにストロベリーシロップを含ませて、ホイップしたクリームやアイスクリームを乗せる。その上に、スライスした苺を乗せ4辺を合わせて巻く。
あるいは、ラムカンカップなどを使ってもOKです。その場合は、クレープをラムカンに入れて、その中にキューブ状にしたスポンジ生地を入れて、シロップを含ませ、クリームかアイスクリームを入れて上から苺を散らし、シロップをさらにかけてどうぞ!
アイスクリームディッパーがない場合は、スプーンを利用してクネル型を作る。高温のお湯を入れた器にスプーンを浸して温める。これでアイスクリームをすくって形をまとめながら、アイスクリームの容器の縁を利用して形作る。途中で、スプーンに付いたアイスクリームを拭い取ってから、またスプーンを温めて形作るときれいに仕上がる。
チョコレート用の転写シートがあればそれを利用して(ない場合は、シリコンマットの上とかベーキングペーパーなどの上に)、テンパリングしたチョコレートをコルヌに詰めて、フォークを作る。冷蔵庫で冷やして、そろりとはがしてデコレーションにする。
簡単テンパリング: 耐熱容器にクヴェルチュールと呼ばれるお好みのチョコレートを入れて、電子レンジで加熱して、半分程度チョコレートを溶かす。(ポイント) それを取り出して、スプーンなどで混ぜて根気よく溶かす。混ぜていても、すべて溶けない場合は、10秒ずつ加熱して溶かす。これを冷ましたものを使う。
お皿に出来上がったクレープを乗せて、苺やチョコレート細工を乗せて、ココアパ ウダーを散らし、お皿の上にストロベリーシロップをかけて出来上がり。
切った断面は、こんな感じです。
数量:直径20cm12枚分
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「春呼びシャンデロールのCrêpes au Chocolat」panipopo
© 2006 cotta Co., Ltd.
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