夏に食べたいグレープフルーツ&パイナップルをメインに使い、ジェノワーズにはココナッツの風味をつけたサマーケーキです。
暑い時期に作ることを想定して、解説していきます。
生クリームを扱うときは、エアコンで室温を寒いくらいに下げてくださいね!
作るときのポイントは、以下の通りです!
・グレープフルーツは、あらかじめ下処理をして苦味を少なく。
・ジェノワーズは、卵の泡立てをしっかりと!
・ジェノワーズ・使うフルーツなど、すべてをとにかくこまめに冷やす。
・生クリームは、サンド&下塗りするとき、ナッペするとき、絞り用と泡立て時のかたさを変える。
(詳細は、レシピ工程内に記載しています)
自信がない方は、安定剤の入ったクリームを使うと、比較的ボソボソしにくくて安心です。
(おすすめの商品は、材料欄にリンクを貼っています)
・グリーン・イエロー・ブルーで色をまとめて、涼しげな印象に。
そして、同色系で濃い色のものをアクセントに入れると、引き締まった仕上がりになります。
3日間に分け、
1日目:グレープフルーツの下処理。
(メロン・パイナップルなどをメインに使う場合は不要)
2日目:ジェノワーズを焼き、粗熱をとって冷蔵庫で冷やす。
ジェノワーズにフルーツをサンドして、下塗りまで行う。
チョコプレートを作る場合も、この日に。
3日目:デコレーション仕上げ。
以上の日程で作業すると、真夏の一般家庭でも少しは仕上げやすいかなと思います。
ナッペの詳しい解説は、こちらのレシピを参考にしてください!
https://recipe.cotta.jp/recipe.php?recipeid=00010634
(レシピID:00010634)
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【所要時間目安:60分】
注:レシピの転用・掲載などの二次利用はお断りしております。
また、所要時間に焼成・発酵・生地をねかす・冷やす時間などは含みません。
小鍋に水・グラニュー糖を入れ、煮溶かします。
(軽く沸騰して、グラニュー糖が溶ければOKです)
氷水でしっかり冷やしたら、キルシュを加えます。
グレープフルーツの皮をむきます。
厚い皮をむいたら半分に割り、房袋の中央部分にキッチンばさみを入れて、切り開きます。
薄皮を引っ張り、親指を写真のように入れて実を浮かせ、そのまま引っ張ると簡単に取り出せます。
続けて次の房にはさみを入れ…と繰り返し、ひとつずつ皮をむいていきます。
むけた実は、ジッパーバッグに入れていきます。
冷やしておいたシロップを注ぎ入れ、空気を抜いてジッパーを閉じます。
実が完全にシロップに浸かるように、しっかり空気を抜いてください。
このまま5時間~できれば一晩、冷蔵庫で寝かせておきます。
※寝かせることで、苦味が抑えられて食べやすくなり、生クリームにもよく合うようになります。
【下準備】
1.直径15cmの型に、紙を敷いておきます。
(わら半紙やコピー用紙がおすすめ)
側面の紙の高さは、6.5cmです。
2.湯せん用のお湯を沸かしておきます。
(18cmのボウルの底をつけられるように)
3.オーブンを200℃に予熱しておきます。
(焼成温度は160℃)
4.薄力粉・ココナッツミルクパウダーは、あわせてふるっておきます。
5.太白ごま油・牛乳は、小さいボウルにあわせておきます。
(のちに湯せんします)
18cm程度のボウルに卵を入れて溶きほぐし、グラニュー糖を加えてホイッパーでよく混ぜます。
混ぜながら湯せんにかけ、卵液を40℃にします。
卵液の湯せんが終わったら、外したタイミングで太白ごま油+牛乳を湯せんにかけて、温めておきます。
卵液を泡立てます。
ハンドミキサーの高速で約5分間程度、泡立てていきます。
※終了の目安は、写真のように全体のかさが増えて、垂らした卵液がしっかり形を保っている状態です。
ハンドミキサーを低速にして、大きな泡を意識的に巻き込むようにしながら全体をゆっくり泡立て、キメを整えていきます。
(時間の目安は、2~3分間)
全体の泡の大きさが整ったらOK!
大きな泡が残っているようなら、延長してください。
ボウルの側面についた卵液をゴムベラで一度きれいにして全体を混ぜ、整えます。
その後、薄力粉+ココナッツミルクパウダーをもう一度ふるいながら入れ、ゴムベラで混ぜていきます。
ゴムベラの広い面を使って、赤い矢印の方向へ横断するように動かします。
(次の工程も見てください)
生地をすくい上げるようにしながら、返します。
このとき、反対の手でボウルを青い矢印の方向へグイッと90度以上回すようにします。
粉類が見えなくなるまで、これを繰り返します。
粉類が見えなくなったら、60℃くらいに温めておいた太白ごま油+牛乳を一度ホイッパーで混ぜ、これに卵の生地をひとすくい入れて、ホイッパーでよく混ぜます。
(こちらは、泡のつぶれはあまり気にしなくてよいです)
※この作業をすることで、太白ごま油+牛乳の液が軽くなり、泡立てた卵に加えても、沈みにくくなります。
合わせた太白ごま油+牛乳+卵を、ゴムベラの面を伝わらせて6のボウルに戻し入れ、薄力粉を加えたときの要領でさらに混ぜていきます。
ここだけでも最低80回は混ぜてよいです。
反対に混ぜ方が足りないと、焼いたときによく膨らみますが、オーブンから出した際に一気にしぼんでしまいます。
生地にツヤが出るまでしっかりと、でも練らないように混ぜ続けてください。
混ぜ終わったら、用意しておいた型に流し入れ、10cm程度の高さからトンと一度台に落として、大きな気泡を抜きます。
※うまく生地ができていると、敷紙の上から3.5cm弱くらいの高さまで、生地が入ります。
予熱が終わったオーブンの温度を160℃に下げて、31~33分間焼きます。
※うまく生地ができていると、中央が敷紙よりも高く膨らみ、オーブンから出しても大きくしぼんだりしません。
焼き上がったら、型ごと一度トンと台に落として中の蒸気を抜き、焼き縮みを防ぎます。
その後、逆さにしてケーキクーラーの上にのせ、5分間程度経ったら、また上下を返します。
(このときに生地の焼き面がはがれてしまうことがありますが、これは問題ありません)
キッチンペーパーを上にのせて、粗熱をとっておきます。
粗熱がとれたら、敷紙をつけたまま清潔な袋に入れて口をしっかり閉じ、冷蔵庫に入れて中までしっかりと冷やします。
夏の一般家庭のキッチンでは、ジェノワーズを冷やしておくのも大事な作業になります。
新しいクリアファイルを用意して、アルコールで清潔にしておきます。
テンパリング済みのチョコや溶かすだけで使えるチョコレートを用意して、クリアファイルの中に流し込みます。
(今回はレンジチョコを使用しています)
めん棒などを使って、チョコを軽く広げ(転がさずにスライドさせるだけ)、裏返したバットなど平らなものにのせて、冷蔵庫で冷やし固めておきます。
※あまり薄くなりすぎないように注意してください。
あまり時間がかからずに固まるので、パキッと割ることができるくらいまでしっかり冷やし固めたら、まずクリアファイルからチョコの両面をはがしていきます。
次に、クリアファイルごと適当に折って、バットなどに中身をあけます。
チョコを直接手で触ると、表面に指紋がついてしまうので、触る際にはお箸やピンセットなどでそっと掴んでください。
お好きな形のチョコレートを選び、チョコプレートや他のデコレーションに使います。
余ったチョコは、まとめてジッパー袋などに入れて保存し、溶かせばまた使うことができます。
お好みのチョコペンを湯せんで溶かし、コルネに詰め替えてメッセージを描きます。
今回は「HAPPY BIRTHDAY」のケーキトッパーをラッピングして贈るように考えたものですので、「To Cotta」とだけ入れました。
メッセージが描けたら、保存容器に入れてラップをし、他の食品の匂いが移らないように気を付けて、冷蔵庫で保存しておきます。
【サンドするフルーツの用意】
・グレープフルーツのシロップ漬け…ザルにあけ(シロップも使うので流さないように)、キッチンペーパーで水気を丁寧にとっておきます。
・パイナップル…果肉を5mm程度の薄さにカットして、水気をとっておきます。
・その他デコレーションに使いたいフルーツがあれば、お好きなものを用意します。
※水気が多いフルーツは、すべてキッチンペーパーで丁寧に水気をとって、冷蔵庫で冷やしておきます。
【組み立て】
ジェノワーズをルーラーを使って、3枚にスライスします。
今回は1.5cm×3枚で、10mmと5mmのルーラーを重ねて、マスキングテープで固定しています。
焼き面は、使用しません。
味見用にどうぞ。
生クリーム200g程度を使い、グラニュー糖を5%加えて(今回は10g)、ボウルの底を氷水につけ、ピンとツノが立つまで泡立てます。
トロトロするまでハンドミキサーで泡立てたら、そこからホイッパーに持ち替えて調整するとよいです。
ここでゆるめにしてしまうと、仕上がったケーキが時間とともに重力に負けて下がってくるので、側面が段々腹になりやすいです。
特にこちらのレシピは、側面をツルッとナッペしたケーキで目立つので、気を付けてください。
泡立てすぎてしまったら、残っている生クリームの原液を足して混ぜ、かたさを調節します。
※下塗りの詳しい解説はこちらのレシピを参考に↓
https://recipe.cotta.jp/recipe.php?recipeid=00010634
(レシピID:00010634)
ケーキ回転台にジェノワーズの1枚目をのせます。
(底の焼き面を下にして置きます)
グレープフルーツを漬けておいたシロップを使い、ジェノワーズの表面に打ちます。
生クリームを塗り広げます。
(フルーツがくっつけばよい程度の量)
側面もナイフを立てて整えます。
軽くでよいです。
フルーツを並べます。
このとき、フルーツの厚さを均一にするよう気を付けてください。
厚みのあるグレープフルーツは、半分にスライスしています。
クリームをのせ、フルーツが透けて見える程度に塗り広げて、側面も整えます。
2枚目のジェノワーズ(スライスしたときに一番上で、焼き面側だったもの)の片面にシロップを打ち、シロップがついたほうを下にして、重ねます。
手のひらを使って、つぶれない程度に押し、安定させます。
(ここで挟んだクリームがはみ出ても、気にしなくて大丈夫です)
9の上面にシロップを打ち、同じようにクリームを塗ってフルーツをのせ、次のジェノワーズを重ねていきます。
2段目は、パイナップル・グレープフルーツの位置を1段目と逆にしています。
3枚目のジェノワーズは、スライスしたときに、真ん中だったものが一番上にのることになります。
上面にシロップを打ち、生クリームを薄く塗り広げます。
側面もジェノワーズが透けて見えるくらいでよいので、全体にクリームを塗り広げていきます。
最後に、青い矢印のように外側から中心に向かってナイフを動かし、上面にはみ出た余計なクリームを払ったら、下塗りは終わりです!
もし底面にクリームがはみ出ていたら、これも払ってください。
本来なら、このまま仕上げに進むのですが、夏季はここで一旦冷やしたほうがよいかと思います。
下塗りしたケーキ全体をラップでぴったりと包み、平らなお皿などにのせて、冷蔵庫に入れます。
5時間くらい~できれば一晩冷やします。
全体が冷えてナッペしやすくなるのと、スポンジケーキと生クリームがなじんで、しっとり美味しくなります。
仕上げ塗りをします。
こちらの詳しい解説も
https://recipe.cotta.jp/recipe.php?recipeid=00010634
(レシピID:00010634)に記載しているので、あわせて参考にしてください。
生クリーム250g+5%のグラニュー糖(今回は12.5g)をあわせ、ボウルの底を氷水につけて泡立てます。
下塗りと同様にトロトロするまでハンドミキサーで泡立てたら(この時点で2↓のクリームを取り分け、一度冷蔵庫に入れておきます)、そこからホイッパーに持ち替え、調整します。
かたさの目安は、ホイッパーでクリームをすくうと、3秒間くらいホイッパーにとどまり、やっとポタリと落ちるくらいです。
ゆるすぎず、かたすぎず。
もし泡立てすぎてしまったら、残っている生クリームを少量加えて混ぜると、戻ります。
ただし、泡立てたものが分離してしまっていると戻らないので、気を付けて。
1の途中で色付けするクリームを15g程度ずつ、ふたつ取り分けます。
※作業するクリーム以外は、必ずすべて冷蔵庫に入れること!
片方のクリームは、アイシングカラーのバイオレット、もう片方はロイヤルブルーで色付けします。
(小さいホイッパーで混ぜます)
アイシングカラーは、つまようじの先程度の量で、結構色がつきます!
クリームのゆるさは、1の完成時と同じくらいにしておき、使うまで冷蔵庫に入れておきます。
冷やしておいたケーキのラップを外し、回転台にのせます。
上面にたっぷりのクリームをのせ、パレットナイフで塗り広げます。
横にはみ出るくらい、クリームがあったほうがよいです。
はみ出たクリームを利用して、側面にも塗り広げていきます。
(足りなければボウルから取って、足してもOK)
厚さ5mmくらいを目指して。
ここで厚すぎると、7で余計なクリームがボタッと垂れて、失敗してしまいます。
今回は、側面に筋をつけて仕上げるので、あまり神経質にツルツルを目指す必要はないです。
全体にざっと塗ればOK!
側面が終わった時点でケーキの角の部分に、上に立ち上がっているクリームが出来ていればベストです!
色付けしておいたクリームふたつを冷蔵庫から取り出し、スプーンの背やパレットナイフを使って、ランダムにのせていきます。
パレットナイフが触れるか触れないかくらいの強さで、写真の向きにケーキに当てて…
回転台を回しながら、少しずつナイフを上に上げていき、螺旋階段のように筋がついていくようにします。
きれいに色を出すには、一発勝負です!
ナイフについた色付きクリームは、白いクリームのボウルには戻さずに、別の器に取り除いてください。
白いクリームは、このあと絞りに使います。
底部分の余計なクリームを払います。
上に立ち上がっているクリームは、立ち上げたまま仕上げてもオシャレです。
今回はベーシックに整えますが、お好みで仕上げてください。
上面を外側から中心に向かって、順に整えていきます。
12cmのデコ缶やセルクルを持っていたら、このように印をつけてあげると、絞りの列が乱れにくくなります。
ここまできたら、ケーキをトレーや器に移して一旦冷蔵庫に入れておきます。
とにかく、こまめに冷やします。
※お皿への移動方法も、ナッペの詳しい解説を書いたレシピに記載されています。
絞りの用意をします。
残っているクリームをもう少しかたく立てます。
今回は、ツノが立つけど先がちょっとお辞儀をするくらい。
絞り袋に口金をセットします。
ケーキを冷蔵庫から取り出し、回転台にのせます。
すべらないようにしておいてください。
今回はサントノーレ口金で絞りますが、お好きなものを使ってくださいね。
中心から外側に向かって斜めに絞っていきます。
絞る前にケーキの正面を決め、絞り始めは後ろになるほうからスタートするとよいです。
12でつけた印から絞り出し、ケーキのふちでスッと抜いて、繰り返していきます。
サントノーレ口金は、絞り袋を垂直に立てて絞ると、きれいに絞れます!
絞りが終わったら、一度冷蔵庫に入れ、デコレーションに使うフルーツを用意します。
※夏季の絞りのコツとしては、生クリームをまず1/3くらい絞り袋に入れ、1/3~半周したらまた新しいクリームと入れ替えて残りを絞っていくことです。
気温が高いだけでボソボソするのが早いので、少しでもクリームの伸びを感じなくなったら、すぐに中のクリームを入れ替えると、全体をきれいに絞っていけます。
フルーツをのせていきます。
今回の場合は、メロンなど目立つものの位置を決めてから、あとはグレープフルーツ・キウイ・パイナップルをカットしたものを敷き詰めていきました。
あれば、ブドウやブルーベリー・ブラックベリーなど、ガツンと色の濃いものを所々に入れてあげると、アクセントになって全体が引き締まり、かっこいい仕上がりになりますよー!
(今回は手に入らなかったので、プレート用に作ったチョコレート・仕上げのコーンフラワーで濃い色を入れています)
※淡い色だけで仕上げると、ぼやけた印象になるので、ぜひ一色ピシッと締まる色を入れてあげてください^^
ナパージュを電子レンジで20秒間程度温め(トロッとして刷毛で塗れる状態になればOK)、フルーツの表面全体に塗っていきます。
乾燥を防ぎ、ツヤツヤと美しい仕上がりになります。
作っておいたチョコプレート・コーンフラワー・アラザンで仕上げたら、完成です!
コーンフラワーとアラザンは、ピンセットで丁寧に斜めに流れるようにつけてあげると、すごくかわいいですよ!
数量:1台分(直径15cm)
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「ココナッツ香る!おしゃれな夏のお誕生日ケーキ」陽子
© 2006 cotta Co., Ltd.
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