クリスマスには、日本ではいちごの乗ったデコレーションケーキが典型的なクリスマスケーキとして幅を利かせているけれど、フランスではとい型を使ったアントルメのブッシュ・ド・ノエルがもっともポピュラーなものです。その次によく街角で見かけるのが、古典的なブッシュ・ド・ノエルで木の切り株型をした薄いロールケーキ。これにバタークリームでデコしてあるのが普通。
日本では、アントルメスタイルのクリスマスケーキはまだまだ少ないので、今回は去年作ったロールケーキの生地をそのまま使い、中身やデコをアレンジしたバージョンを作ってみました。ロールケーキだったら、比較的簡単に出来上がるし、万人受けするのがいいところかなと思います。
今回はマロン尽くしのマロン・ロールケーキ。絞りやデコは星をイメージして飾ってみました。そのデコのテクニックをお見せします。
デコを決めるときには、何かひとつそのイメージを作ってみることをお勧めします。
私は、今回は星(流れ星)がテーマだったので、そのイメージを元にマロンケーキに合うものを揃えることにしました。ひとつイメージを決めたら、それに合うものとケーキに挟む材料をデコに選びます。 流れ星+マロン(栗)+クリスマスなので、それらに合ったものを選んだら、デコも簡単になるというわけです。
デコはケーキを作るよりも先に予め準備しておくと、簡単に作業が進みます。こういったものは乾燥剤を入れておけば、比較的長く保管できるものです。 余談ですが、ブッシュ・ド・ノエルのブッシュは、フランス語では切り株、そしてノエルはクリスマスと言う意味で、ノエルの切り株ということになりますね。クリスマスはキリストの生誕をお祝いするものなので、決まって緑、赤、そして白が象徴的に使われる色合いです。緑は、常緑樹(クリスマスツリーはモミの木で、その象徴)を表し、永遠の平和を、赤はキリストの流した血(尊いもの)、そして白は純潔さを表す(生まれたての赤ちゃんのように)色として使われることが多いというわけです。そのモミの木などの切り株のようなブッシュ・ド・ノエルが、いつの間にかフランスではクリスマスケーキとして定着したのかもしれませんね。
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湯せんの用意をする。きれいなボウルに卵白と3分の1量の砂糖を混ぜて 泡だて器でよく混ぜ合わせながら、湯煎にかけ、卵白の温度が40℃以下に なるまで温める。泡だて器で休むことなく混ぜ合わせていること。(Photo5)
適温になったら、湯せんから外してミキサーの高速で混ぜる。
白いメレンゲになり始めたら、また3分の1量の砂糖を混ぜて、 さらに7分立てぐらいになったら、残りの砂糖を加えて低速に変えて 混ぜ合わせる。メレンゲがツヤツヤしてツノがたったら出来上がり。(Photo6)
(Photo7)
ここから20gのメレンゲを取り分けて、ふるったココアを入れて、 混ぜ合わせる (Photo8)
残りのメレンゲにふるったコーンスターチを入れて、さっくりと 混ぜ合わせる。
白いメレンゲを小さな丸金口を付けた絞り袋に入れて、 ベーキングペーパーを敷いた天板にロールケーキの切り口の大きさぐらいに 丸く絞る。中心の芯の部分からグルグルと絞って行くとよい。
その上にお箸の先などで、ココアメレンゲを放射状に載せて、ナイフの先で グルグルとマーブル模様を付ける。100℃に予熱を入れておいた オーブンで、1時間半から2時間程度、じっくりと乾燥焼きさせる。 出来上がったら網にとって冷まして、乾燥剤を入れた密閉容器に保管しておく。
(Photo9)
(Photo10)
(Photo11)
テンパリングしたチョコレートを薄く転写シートに伸ばして70%ぐらい 固まって来たところで、素早くクッキーカッターなどで、チョコレートを 抜いていく。完全に固まってから取り除くこと。(Photo12)
乗せたいパーツや素材を選んで、それをバランスを見ながら乗せていくのが コツ。立体的に見えるように、パーツが重ならないようにすること。 シメトリーや、アンバランスの妙を大切にするとよい。横から見ても 前から見ても、後ろから見ても、バランスよく飾るようにするのが きれいに見えるポイントです。(Photo13)
(Photo14)
(Photo15)
出来上がり(Photo16)
ケーキの断面。(Photo17)
このふわふわ+しっとりした生地とマロン・シャンティイと栗のおいしさがいっぱい!
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「マーブル切り株の焼きメレンゲ」panipopo
© 2006 cotta Co., Ltd.
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